【1182】医療機関のステークホルダーとの関係性構築(1)

日々の学びや気づきを言語化し、行動を変え、未来を変える一助に。

職場で「社会情勢と今後医療に求められるもの」というテーマで勉強会の講師依頼がありました。
そこで話した内容をシェアします。

目次は下記の通りです。今回は、その「医療機関のステークホルダーとの関係性構築」(1)について。

【目次】

・外部環境

コロナ禍による医療介護ニーズの変化の前倒し
地域包括ケアシステムの5つの要素
家族の解体と地域の解体
人口変化による2025年、2040年問題
ヒト不足とカネ不足
介護業界を支えるヒト不足
ヒト不足を補うDX、ICT化、AIの推進で、効率化、生産性向上が求められる
高齢化社会と介護保険
ダブルケアラーとヤングケアラー
人口減少に伴う外来の体制検討
自助の促進
情報発信と運動指導の両輪
本来業務で対応しきれない部分を多角的にカバーする

・課題

医療機関のステークホルダーとの関係性構築
巨艦型の大病院ではできないケアミックス型病院の役割
在宅を守る医療と介護の役割
少子高齢化、生産性向上、採用力向上への対応
院内外の多職種連携、他機関との連携
新しいコミュニティーの再生
選ばれる病院とは
あれもこれも、でなく、あれかこれか
外部環境の変化、内部環境を踏まえて何をするか、何に特化するか

【内容】

前回までは、主に外部環境について。今回から課題について(^-^)

目標と現状との差はギャップであり、そのギャップを埋めることを課題と言います。
地域包括ケアシステム構築という大きな目標に対し、現状はどうか。

ステークホルダーとの関係性という視点で考えてみたいと思います。

医療機関には、たくさんのステークホルダーがあります。

・患者、住民
・他の医療機関
・企業、業者
・救急隊
・近隣施設
・行政

など。

地域包括ケアシステムを構築するために、
これらのステークホルダーとどのような関係性を作るのが良いか。

この視点で考えることで、いつもと違う視点で課題が見えてくるのではないでしょうか。

ちなみに、地域包括ケアシステムとは口で厚生労働省の定義ではこのようにいます。

2025年(令和7年)を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、
可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、
地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進する。

自分らしく、健康であり続ける、住み慣れた街で暮らし続ける仕組みをつくること。

健康でいるためにはどのような関係性を作るのか。

まず、患者や他の医療機関との関係性について、考えてみましょう。

患者(住民)が病気にならないように教育啓蒙することはもちろん、
病気になれば診療し、悪化を防ぐ。防波堤の役割があるでしょう。

病院スタッフと患者さんとの関係性は重要です。
症状が悪くなっても、あの病院には受診したくない、となってしまって存在意義がありません。

相談できる病院であること。
中小病院ならでの地域の中核病院であること。

患者から信頼される病院であるために、医療レベル、コミュニケーションの機会、接遇など、
着実にレベルを上げていくことが求めらますね。

次に、他の医療機関との関係性も大事です。

病院だけでは地域医療は支えられません。
クリニックや高度急性の病院と、お互いの役割を分担していく。
一つの病院で、外来・入院患者全員を見ることはできません。

紹介し、紹介され合う関係性が無ければ、情報のパイプ詰まりで、
医療費の無駄、資源の無駄になってしまいます。
そのためにも、情報を発信し、共有していきましょう。

それぞれの職種で顔の見える関係性まで作ることができれば良いですよね。
最近はウェブでも、そのような機会を作れます。SNSなど、いろいろな方法があります。
何かあった時に相談できる医療機関同士でありたい、と思いますよね。

今日はここまで。

会議

では、また明日(^_^)v

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