【1354】保険診療と自由診療は併用できない?、DPCの効率性係数って何?

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1354日目。がみチャンネルより、中神がお届けします(^_^)

今日は、医療業界の豆知識を2つ、紹介します。

1つ目は、漢方診療。

漢方診療には、保険診療と自由診療があります。

保険診療は、その名の通り保険を使えますので、診察料や漢方薬が安く済みます。
その反面、保険対象となる生薬が限られていることや、個々の症状に合わせた細かい調整を考慮しにくい、というデメリットがあります。

自由診療は、その反対で、個々の患者に合わせた処方ができることがメリットです。
しかし、診療料含め、全て自費になってしまいますので、高額になりやすいです。

日本の制度で難しいところは、同一疾患に対し、保険診療と自由診療を併行して使うことは混合診療として禁じられていることです。
よって、自由診療の処方を行ない、症状が落ち着いたから保険診療に戻る、ということは簡単には言えません。
患者の個別性によります。

高額であること、保険診療との併用ができないことを考慮する必要があります。
保険診療では効果が薄いという方が適用になってくるでしょう。

2つ目は、DPC制度と効率性係数について。

DPC制度を知ることは、医療従事者にとって基本といってよいと思います。

診療報酬は、診療行為ごとに基本報酬額が定まっています。

入院のDPC請求においても疾患ごとの入院点数(報酬額)が決まっており、
その点数に機能評価係数という医療機関ごとに異なる数値を掛けて、報酬が決まる部分があります。

その係数の決定要因の一つとなるのが、効率性係数です。

これは、疾患ごとに全国的な平均的な入院期間を軸に、退院までの効率性を評価する指標です。

同じ疾患なのに、他の病院と比べて在院日数が長い場合は、効率的に医療が提供できていない、と評価されます。
全国平均と比べて入院期間が長くなっているのであれば、その症例に対し、何らかの取り組みを行う必要があります。

例えば、ベッドコントロールの強化。退院調整。地域包括ケア病棟への転棟など。

ちなみに、DPC2の期間が全国平均です。その2を超えるとガクッと点数も下がります。
期間2まで退院できるような診療ができるか、自院の治療を振り返るにあたって知っておきたい知識です。

以上です。では、また明日(^-^)v

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この記事を書いたのは、こんな人。

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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝と申します。今年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ピアノとドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。