【1415】医療機関を取り巻くステークホルダーには、どのようなものが?

2022年4月1日

~病院職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~

1415日目。医療経営の森より、中神がお届けします(^_^)

しばらく医療経営士の試験対策も兼ねて、長英一郎さん作成の医療経営士1級の予想問題集より学びをシェアします。

(旧年度版です。最新版は、以下からどうぞ。)

今日のテーマは「医療機関を取り巻くステークホルダー」。

医療機関のステークホルダー(利害関係者)について考えてみたいと思います。

地域とどのような関係性を構築していくのか、戦略を考えていく上でとても重要な視点です。

1つ目の関係者です。他の医療機関です。

自院を、急性期の病院の立場で考えます。
患者の状態次第で、必要とする関係者は変わります。
患者の状態が安定しリハビリが必要であれば、転院先は、回復期リハビリ病棟、地域包括ケア病棟の機能を持つ病院です。
人工呼吸やCVなど医療の必要性がある患者であれば、医療療養病床を持つ病院です。
さらなる追加検査や治療が必要であれば、高度急性期の機能を持つ病院という選択肢もあるでしょう。

患者の状態によって選択肢は変わります。
それぞれの機能を持つ医療機関は、近隣にどれだけあるでしょうか。
紹介元、紹介先、という視点も大事です。
地域に不足する機能は何か、ということについて考えてみる必要がありますね。

2つ目です。介護施設です。

独居や中重度の介護を必要とする患者さんは、どこに退院するでしょうか。
終身入居が目的であれば、要介護度3以上で特別養護老人ホームという選択肢もあります。
リハビリや在宅復帰を目指しているのであれば、介護老人保健施設です。
経管栄養や吸痰を必要とするのであれば介護療養病床を持つ病院や介護医療院です。
同居家族がいるのであれば、訪問看護や訪問介護による訪問サービスも利用できます。
通所介護や通所リハビリテーションといった通所サービスもあります。
それぞれ、患者の希望や状態によって退院先の選択肢が変わりますね。

3つ目です。大学です。

医局との関係性の構築も必要でしょう。
医療機関から大学へ研究の助成金を出したり、研修医の研修先を提供する、という役割もあります。
医師を派遣してもらうことで、安定的な医師の確保につながります。

4つ目です。行政です。

病院の建築や施設等の補助金、政策による影響など、しっかりと連携をとっていく必要があります。
公的病院は行政との関係性が深いので、なおさらです。救急隊との関係性も重要です。

5つ目です。患者です。

顧客といっても良いかもしれません。
良い医療を提供することで口コミが増えますし、新規患者も増えます。
地域に必要な医療を提供していきましょう。

6つ目です。業者です。

大事な医療提供のパートナーです。
腹の探り合いも必要な時がありますが、困ったときに助けてくれる、そんな付き合い方をしていきたいですよね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
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この記事を書いたのは、こんな人。

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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝と申します。今年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ピアノとドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。
(記載内容は、所属する医療機関の発言でなく個人の意見です)