【理論と実践】日本の医療の現状と、病院の将来を考える人財は存在するか?

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令和5年2月4日 病院経営の理論と実践 1728号

■日本の医療の現状と、病院の将来を考える人財は存在するか?

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

〜最近のブログのテーマ〜

・平日は、中小企業診断士関係
・土日は、医療・介護経営関係

今日は土曜日ですので、医療・介護関係です。

〜今日のテーマ〜

「日本病院会雑誌」の学びのシェアです。

テーマは、「日本の医療の現状と、病院の将来を考える人財は存在するか?」です。

・日本の人口構造

日本の確実な未来の一つに、「人口減少」があります。
現在、人口密度の低い地域は、さらに人口減少に拍車がかかっていきます。

人口密度が低くなると、どうなるでしょうか?

従来の医療や介護サービスでは、非効率になります。
同じような供給の仕方をしていたら、立ち行かなくなる、ということですよね。

高齢化、出生率の減少、未婚率の増加、結果、平均世帯人数も減少していきます。
それが何を意味するかと言えば、ご存知の通りです。
就業者数が減少するにも関わらず、社会保障給付費は増加する、という未来です。

働き手(生産年齢人口)と支えられる人(高齢者、ただし働く高齢者も増えています)のバランスが崩れます。
医療・介護の活動量は必然的に増えます。
一方、、一般的な経済活動量が少なくなります。
つまり、成長力がさらに低下する、というマイナスのスパイラル現象が起こります。

・日本の医療

外来患者数は2025年にピークを迎えますが、半数以上の医療圏は既に迎えています。
自身の医療圏、チェックしておきましょう。
石川ベンジャミン先生で検索すると、状況を確認できます。

また、在宅患者は、ほとんどが85歳以上で、ピークは2040年以降と言われます。
訪問診療も同様です。

救急搬送者は、75歳以上が半数近くを占めています。

高齢化が進むことにより、医療資源の投入量が増えることが明らかですよね。

癌の入院患者については、ほとんどが65歳以上です。
地域によってピークが異なりますので、これらの状況を踏まえて、
自院、しいては地域の医療の提供体制を考えなければなりません。

・ビジョン策定と一致団結

ここまでは、外部環境です。

そして、ここから、ビジョンや自院の使命について考えてみましょう。

ドラッカーの5つの質問から。

我々の顧客は誰か?
顧客にとっての我々の価値は何か?
我々の使命は何か?
我々にとっての成果はどのように定義するか?
我々にとっての計画は何か?

です。改めて考えたい質問です。

一貫性のある経営を行うためには、みんなで1つのビジョンに向かって進んでいくことが重要です。
そのビジョンの設定には、外部環境や内部環境をしっかり分析することが必要です。

どの程度、自分たちのこと、地域のことを知っているでしょうか?

地場産業である医療業界。
地域において、どのような医療をどのように提供するのか、ということを考えること。
マネジメントとは、医療の質とサービスの質を向上させながら、経営の質を保っていくこと。
地域の状況を知り、急性期医療を担うか、かかりつけ医療を担うのか、
何の機能を持つにせよ、地域完結で連携していくことが求められます。

そのような複雑な病院経営を行う上で、求められる人財は、どんな人でしょうか?

・収集したデータをデジタル化し、標準化する人財
・IT環境を整える人財
・データを収集分析し、戦略に結びつける人財
・その戦略を確実に実行する人財

です。

現場と十分に話し合いながら、方向を1つにしていくベクトル合わせが重要であり、
ベクトル合わせをするマネジメントと、それに基づいて成果を作り出すマネジメントが求められます。

自分の病院に、そんな人がいるか?
育てようとしているか?

振り返る必要があると感じますね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。

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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。