【理論と実践】医師と患者の関係の基本的パターン

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令和5年6月25日 病院経営の理論と実践 1869号

■医師と患者の関係の基本的パターン

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

〜今日のテーマ〜

本日の内容は、 医療経営士1級受験対策ということで学びをシェアしていきたいと思います。
(長英一郎さん作成の問題集より)

「医師と患者の関係の基本的パターン」について考えてみましょう。

まず患者と医師(医療者と言っても良いです)の関係の大前提にあるのは「情報格差」です。

インターネット等でだいぶ医療情報の収集方法も充実してきましたが、
実際の患者の主訴、身体的な変化等を踏まえた情報となると、やはり医療者と患者との間には情報格差があります。

まず、その情報格差をまず埋めることが大事です。
そのために必要なことは何でしょうか?
それは、医療者が持つ専門的な情報を提供し、治療指針をまず知らせることですね。

その結果、患者が治療に参加することになれば、医師と患者は、協働関係に 入っていく、というプロセスです。

その協働関係には、基本的な4つのパターンがあります。

1つ目が、父権主義(パターナリズム)です。

これは、医師が最良と考える治療法を提示し、患者は従う、といった関係性です。
医師側に決定権がある状態です。

2つ目が、討論モデル(協議モデル)です。

医師は、治療に必要な情報を患者に提供します。
その上で共同で治療方針を決めていく、という討論・協議プロセスですね。
治療内容の決定について、患者側にも決定権が出てきました。

3つ目が、通訳モデル(解釈モデル)です。

必要な情報提供をする、という内容は同じです。
その上で、患者自身の価値観や希望で治療内容を決めます。
医師は患者の「サポート役」までを行う、という状況ですね。
患者側に、より主体性がある、と言って良いでしょう。

4つ目が、情報提供モデルです。

同じく、必要な情報提供をします。
ただし、意思決定を全て患者に任せる、という点が特徴的です。
極端に言えば全て患者任せ、という関係性なので、患者側に決定権がある、ということです。

さて、最後、まとめます。

1つ目の父権主義は、医師側に大きく主導権があり、
2つ目の討論モデルから、4つ目の情報提供モデルに移行にするにつれて、
患者側に意思決定の主導権が移っていきます。

この4つのモデルに、これが間違いない正解、というものは無いです。
患者の症状・状況によって変わりますし、価値観も考え方も違います。
大事なのは、医療者が持つ情報・選択肢を患者に提示し、
その中で、最良の選択肢を選べる状態にあるかどうか、です。
そういう関係性を作れるかどうかがポイントですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。