【理論と実践】新規受注の短納期化の課題と対策(中小企業診断士2次試験 事例3)

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令和5年10月3日 病院経営の理論と実践 1969号

■新規受注の短納期化の課題と対策(中小企業診断士2次試験 事例3)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

中小企業診断士二次試験に向けて、学びをシェアしています。

実際に問題を解いています。

今回は、令和4年度の事例3の第2問より、
「新規受注の短納期化の課題と対策」です。

1)設問

第2問(配点 20 点)

C 社の主力製品であるプレス加工製品の新規受注では、新規引合いから量産製品初回納品まで長期化することがある。
しかし、プレス加工製品では短納期生産が一般化している。
C 社が新規受注の短納期化を図るための課題とその対応策を 120 字以内で述べよ。

2)公開されている設問の趣旨

プレス加工製品の金型製作工程と製品量産工程の生産プロセスにおいて、
新規受注の際に長期化する要因を整理し、短納期化するための課題とその対応策について、助言する能力を問う問題である。

3)初見の所感

新規受注から納品までが長期化している、という問題あります。
一般的にも短納期生産は求められやすい部分です。

公開されている設問の趣旨では、
金型製作工程と製品量産工程の生産で長期化している要因を整理、とありますね。
要因分析をした上で、目的達成のための課題の言語化、対策の実施、効果まで120文字で書くのは、大変です。

1、長期化している要因→課題
2、対応策
3、その効果

をまとめていきたいと思います。

4)与件文からの候補の抽出

・プレス加工製品の生産プロセスには、金型を製作する金型製作工程と、
その金型を利用して同じ製品の繰返受注生産を行う製品量産工程がある、

・設計開始から完成までの金型製作期間は、
難易度によって異なるが、短いもので約 2 週間、長いもので約 1 か月を要する。

・「金型設計」は、設計課が 2 次元 CAD を活用し担当している。
発注元との仕様確認が遅くなることや、発注元からの設計変更、仕様変更の要請があり、設計期間が長く なることもある。

・設計課では、個別受注の板金加工製品の製品設計も担当するため、
設計業務の混乱が生じ金型製作期間全体に影響することもしばしば生じている。

5)考察・解答

自己解答は、

「設計工程に課題がある。
情報交換の頻度を増やし、発注元との仕様確認を速くする。
発注元からの設計変更、仕様変更の要請が起きないように、設計工程の途中で経過報告をする。
設計課の業務を整理する。
これらにより、設計工程を短縮化し、短納期化を図る。」

としました。

6)答え合わせ

「ふぞろいな合格答案(同友館)」を参考にしています。

書き方として、

課題は・・・1、2、3。
対策は・・・1、2、3。

と箇条書きにしている解答が多かったです。

初回納品までが長期化していることが課題であり、
中でも設計工程が鍵です。

まず、与件文の中で、2次元CADを使用している、とあります。

このままで良いでしょうか?

改善できるツールとして、3次元CAD の活用があります。
CADのメリットは、データを共有することで、
発注元からの設計・仕様変更の発生を防止できる、ということにもつながります。

次に、設計課の混乱という話題もありました。

どうすれば課題解決するでしょうか?
設計業務の専任化という話もあります。
ただ、他に担当できる部門があるのか、ということも踏まえる必要があります。
営業に取引先との設計業務のやり取りを一部代行してもらうことで負荷を軽減できる可能性があります。

ベテランからの技術承継も課題です。
OJTで、技術を若手に承継し、生産性を高める、ということも言えそうです。

上記を踏まえて解答を再編します。

課題は、
1設計の短期間化
2設計業務の混乱の防止
3若手への技術承継

対策は、
1三次元CADを導入し、取引先との情報共有を行う。
2設計担当を専任化し、設計期間短縮。
3OJTで技術承継し生産性向上を図る。

結果、短納期化を図る。

としました。

7)終わりに

反省点です。

(1)2次元CADでは機能的に不足する、という視点はなかったですね。

またCADならではのデータ共有は、明記すべきでした。

(2)専任化の表記は悩みますね。

中小企業は、どうしても人材が限られますので、専任化しましょう、と言って
「はい、そうですね」とスムーズに進まない部分もあると思われます。

(3)技術力アップで、設計の地力を高めることは重要でした。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。

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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。結果待ち。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。次は2次試験)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。