【理論と実践】受注生産工程における効率化を進めるための課題と対策(中小企業診断士2次試験 事例3)

~病院職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~

ご友人等へのメルマガ紹介はこちらから。
https://www.mag2.com/m/0001682907

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
令和5年10月9日 病院経営の理論と実践 1976号

受注生産工程における効率化を進めるための課題と対策(中小企業診断士2次試験 事例3)

中神勇輝(なかがみゆうき)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

おはようございます。中神です。

中小企業診断士二次試験に向けて、学びをシェアしています。

実際に問題を解いています。

今回は、令和3年度の事例3の第1問より、
「受注生産工程における効率化を進めるための課題と対策」です。

1)設問

第2問(配点 30 点)

バッグメーカーからの受託生産品の製造工程について、
効率化を進める上で必要な
(a)課題 2 つを20字以内で挙げ、
それぞれの(b)対応策を80字以内で助言せよ。

2)公開されている設問の趣旨

C 社の受託製品の受注生産工程について、効率化を進める上で必要な課題を整理し、
その対応策を助言する能力を問う問題である。

3)初見の所感

「受託生産」という制約条件を見落とすと危険です。
効率化(つまり非効率な部分の改善)における課題を抽出し、
対応策、ですね!

4)与件文からの候補の抽出

・生産計画は月1回。
・変動や特急品の割込みによって月内でもその都度変更。
・1 回の受注量は年々小 ロット化している。生産管理担当者は、
繰り返し受注を見越して、受注量よりも多いロットサイズで生産を計画し、
納品量以外は在庫保有。
・見込生産している。注文ごとに在庫から引き当てるものの、
欠品や過剰在庫が生じることがある。
・発注から納品までの期間が 1 カ月を超える資材もあり、
資材欠品が生じた場合、生産計画の変更が必要となる。
・通常はバッグメーカーからの受託生産品の縫製作業が中心で、
裁断済みパーツの部分縫製とそれを組み合わせて製品形状にする全体縫製との
作業に大きく分かれ、全体縫製では部分縫製よりも熟練を要する。
縫製工程は、自社ブランド製品の修理作業も担当しており、
C 社製造工程中最も負荷が大きく時間を要する工程となっている。

5)考察・解答

(1)考察

裁縫工程はボトルネックなのか、負荷が大きそうです。
ここを改善すると、全体最適化につながりそうな気はします。

生産計画には課題がありそうです。
もう少し短サイクル化が必要と思われますし、
小ロットサイズ化への対応にもつながる気がします。

(2)解答

(a)課題2つを20 字以内。

1生産計画の短サイクル化、
2裁縫作業の技術承継。

(b)それぞれの対応策を 80 字以内。

需要予測の精緻化、生産計画の週次化を図り、小ロット化し、在庫を減らす。
OJT、マイスター制度を導入し、OJTで、製造全体の技術承継を狙う。

6)答え合わせ

「第二次試験過去問題集(TAC)さん」を参考にしています。

(1)考察

徹底的に吟味されている解答で、勉強になります。
制約条件等含め、ここまで読み込めていないことに反省です。

ちなみに、それぞれ課題を20文字ずつ、対策も80文字ずつでした。
失礼いたしました。

製造工程は「裁断、縫製、仕上げ、検品、包装・出荷の 5 工程」とあります。
つまり、生産計画は明記されていない、ということになります。

なるほど!です。

上記からピックアップすると、
検品工程で、製品の出来栄えのばらつきが発生した場合、手直し作業も担当する。」
とありますので、手直し作業の削減といったことを書けそうです。

裁縫工程に課題がありそうなのは分かっていましたが、
何を課題とするか悩みました。

課題の解答の候補は「作業割り当ての最適化」。

確かに、熟練の職人が担当するのか、
承継が済んでいない若手の職人が担当するのか、
適切な割り当て次第で、業務の負荷は軽減できると思います。
そのためには若手の職人の技術力向上も必須ですね。

(2)解答修正

(a)課題 2 つを20字以内。

1 裁縫工程の負荷の平準化、適切な割り当て。
2 検品工程における手直し作業の削減。

(b)それぞれの対応策を80字以内。

1 生産計画の精緻化、生産計画の週次化で
業務の割り当てを最適化、負荷軽減、在庫を減らす。

2 OJT、マイスター制度を導入し、OJTで技術承継し、
縫製、仕上げ業務の質を向上し、手直しコストを削減する。

7)終わりに

解説を見れば見るほどに、ここまで精緻に分析し、解答できるか心配になりますが、
丁寧に読み込む、とはこういうことか、と勉強になります。
丁寧に過去問に向き合う大事さを知ることができますね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。

◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
https://hcmi-s.net/weblesson-hcm/jmp_consult_01/  (講座)
https://healthcare-mgt.com/article/iryo/jmp_consulting01/  (紹介)

◇過去の内容、記事はこちらから是非(^-^)
https://wakuwaku-kokoro.net/

◇試験勉強や本の学びをアウトプットしているYouTubeチャンネルは、こちらです(^-^)
https://youtube.com/channel/UC_PiglYG9qTBjlJ3jt3161A

この記事を書いたのは、こんな人。
ーーーーーーーーーーーーーーー
地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。結果待ち。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。次は2次試験)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。