【理論と実践】協力企業との関係とネットワークの構築(中小企業診断士2次試験 事例1 )

~病院職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~

ご友人等へのメルマガ紹介はこちらから。
https://www.mag2.com/m/0001682907

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
令和5年10月25日 病院経営の理論と実践 1992号

■協力企業との関係とネットワークの構築

中神勇輝(なかがみゆうき)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

おはようございます。中神です。

中小企業診断士二次試験に向けて、学びをシェアしています。

実際に問題を解いています。

今回は、令和3年度の事例1の第4問より、
「協力企業との関係とネットワークの構築」です。

1)設問

第4問(配点 20 点)

2 代目経営者は、プロジェクトごとに社内と外部の協力企業とが連携する形で
事業を展開してきたが、 3 代目は、 2 代目が構築してきた外部企業との関係をいかに
発展させていくことが求められるか、中小企業診断士として 100 字以内で助言せよ。

2)公開されている設問の趣旨

協力企業との関係とネットワークの構築について、助言する能力を問う問題である。

3)初見の所感

連携先は貴重です。
自社だけではできない事業を行うために必要です。
そのネットワークによって、顧客に価値を提供してきた訳です。
今後、現在、また将来の外部・内部環境を踏まえて、
さらに発展させていくためにはどうすれば良いか、ですね。

4)与件文からの候補の抽出

・2000 年代に入ると、
同社はデザインと印刷コンテンツのデジタル化に経営資源を投入し、
とりわけ高精細画像のデータ化においてプログラミングの専門知識を持つ人材を採用し始めた。
社内では、複数の事業案件に対してそれぞれプロジェクトチームを編成し、対応することとなった。
具体的には、アートディレクターがプロジェクトを統括して事業の進捗を管理し、
外部の協力企業を束ねる形で、制作工程を調整しディレクションする体制となった。

・中小企業向け広告制作の分野においては、
既に数多くの競合他社が存在しているため、非常に厳しい競争環境であった。
さらに新規の市場を開拓するための営業に資源を投入することも難しいために、
印刷物を伴わない受注を増やしていくのに大いに苦労している。

・新規のデザイン部門と既存の印刷部門はともに、
サプライチェーンの管理を担当し、デザインの一部と、製版、印刷、加工に至る
全ての工程におけるオペレーションは外部に依存している。
必要に応じて外部のフォトグラファーやイラストレーター、 コピーライター、
製版業者、印刷職人との協力関係を構築することで、
事業案件に合わせてプロジェクトチームが社内に形成されるようになった。

・3 代目は特に営業活動を 行わず、主に初代、 2 代目の経営者が開拓した
地場的な市場を引き継ぎ、既存顧客からの紹介や口コミを通じて新たな顧客を
取り込んできたが、売り上げにおいて目立った回復のないまま現在に至っている。

5)考察・解答

(1)考察

サプライチェーンの管理が主な担当であることは特徴です。
また、いろいろな協力企業があるということは、強みです。

ただ、デザインの一部、その他すべての工程における
オペレーションは外部に「依存」している、
ということは弱みのようにも捉えられます。

既存の関係性をどのように向上していくか考える必要があります。

非常に厳しい競争環境の中ですので、差別化は必要です。
さらに関係性を強固にして、より顧客に価値ある提案をしたいです。
受注を増やすために、協力企業を通しての販売も考えたいです。

(2)解答

サプライチェーンの管理だけでなく、
新たなサービスを提案してくれた場合の外部への報酬制度の設計。
協力企業と協力して、顧客紹介制度など、新規顧客を開拓できる体制を作り、
売り上げ増を狙う。

6)答え合わせ

「第二次試験過去問題集(TAC)さん」を参考にしています。

(1)振り返り

売り上げの回復は、喫緊の課題です。
そのために何ができるでしょうか。
事例企業の状況や課題を解決する視点で、助言したいものです。

一方的な支持関係から、
・双方向コミュニケーション
・パートナー関係
といった視点は加えたいところです。

(2)解答の修正

外部企業に対し、一方的な管理・指示だけでなく、
双方向コミュニケーションによる新たな製品やサービスの開発、
顧客への提案等が共同で行えるパートナー関係で需要喚起、売り上げ増を狙う。

7)終わりに

A社から外部企業との関係性が管理・一方的な感じになっている現状は、
与件文から感じられます。
その状況からの改善策として、双方向コミュニケーションをとる、
という流れは押さえておきたいです。

その結果、新しい製品やサービスを開発し、
需要を喚起し、直近の課題である売り上げ増を狙う、という王道ですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。

◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
https://hcmi-s.net/weblesson-hcm/jmp_consult_01/  (講座)
https://healthcare-mgt.com/article/iryo/jmp_consulting01/  (紹介)

◇過去の内容、記事はこちらから是非(^-^)
https://wakuwaku-kokoro.net/

◇試験勉強や本の学びをアウトプットしているYouTubeチャンネルは、こちらです(^-^)
https://youtube.com/channel/UC_PiglYG9qTBjlJ3jt3161A

この記事を書いたのは、こんな人。
ーーーーーーーーーーーーーーー
地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。結果待ち。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。次は2次試験)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。