【理論と実践】地域医療構想で急性期病床が減らない理由は?

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令和5年11月13日 病院経営の理論と実践 2010号

■地域医療構想で急性期病床が減らない理由は?

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

平成25年から始まった病床機能報告制度。

はや10年経過します。

【なぜか】

なぜ急性期病床は、減らないのでしょうか?

一つ言えるのは、各医療機関の裁量に任せられているからです。

各医療機関の事情を考えると、
医師や看護師などの人材、建物や医療機器、資金面などは、
過去からの蓄積があります。

新しく体勢を変えようとすると、
現状の経営資源の配置や量を大きく変える必要があります。

大きな強制力が働かない限り、短期的な視点で、現状を変えようとしません。

中長期というスパンであれば変えることができます。
しかし、強制力が働かなければ、変わらないでしょう。

以下は、公にされている地域医療構想の今後の進め方に関する資料です。

・国の通知です。

令和 4 年 3 月 24 日付け厚生労働省医政局長通知

「地域医療構想の進め方について」
「病床の削減や統廃合ありきではなく、地域の実情を踏まえ、取組みを進める。」

・以下は、富山県の資料です。

「今般国が示した考え方(=病床の削減や統廃合あり きではなく、
地域の実情を踏まえ、取組みを進める)を十分に踏まえ、
必要病床数にこだわらず 協議を進めていく。

二次医療圏ごとの調整会議では、変化を好まないため、
積極的な削減は期待できません。

都道府県は、基本的は、二次医療圏の地域医療調整会議に任せています。

診療報酬改定だけでは、まだまだ厳しいです。

【どうすれば】

国のトップダウンで、強制的に病床を減らしなさい、という指示がない中、
必要病床数まで減少させることはできません。

しかし、少子高齢化で、病床のニーズの減少は必達の未来です。
対応を考えていく必要がありますね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。無事1次は通過、次は2次試験。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。次は2次試験)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。