【理論と実践】AIは「調べる手間」を変えた
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令和8年6月4日 医療・介護経営の理論と実践 2942号
■AIは「調べる手間」を変えた
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おはようございます。中神です。
■ベテランの記憶に頼っていた、あの作業
医事課の仕事のなかで、地味にしんどいのが「査定の対応」ではないでしょうか。
審査支払機関から戻ってきた査定通知を受け取るたびに、
「そういえば、前にも似たようなのがあったな」と、
ベテランスタッフの記憶を頼りに過去の事例から対応を検討します。
エクセルに記録はしているものの、
膨大なデータの中から目当てのものを探し出すのも一苦労です。
しかも、その記憶もノウハウも、担当者が異動・退職すると、
行方不明になることも多々あります。
そんな構造的な問題を、多くの医事課が抱えてきたはずです。
ところが最近、ある病院の医事課でこんな取り組みを聞きました。
入院・外来ごとに、過去2年分の査定データをAIに読み込ませて
検索・チェックを任せる、というものです。
「劇的に楽になった」という声が現場から上がっている、とのこと。
AIは疲れないし、忘れないし、膨大なデータを瞬時に横断できる。
まさにコンピューターが得意とすることを、得意な形で使っている好例です。
■「人の目」に向いていない仕事を、機械に渡す
さらに、事例です。
睡眠時無呼吸症候群の患者データ照合にRPAも導入されています。
月に1,000件超の請求データを、業者データと突き合わせて確認する作業です。
過去、人の手でやらざるをえない領域ですし、
どれだけ丁寧にやっても、1,000件を目視チェックすれば必ずミスは出ます。
そもそも人間の集中力や注意力には限界があります。
ところが、RPAに切り替えてからは、
エラーのあるものだけが抽出されてくる仕組みになり、
スタッフは「差分の確認」だけに集中できるようになりました。
AI・RPAの活用を考えるとき、
「高度なことをさせよう」と構えすぎる必要はないかもしれません。
まず問うべきは、「人間がやらなくていいことを、どれだけ手放せるか」
ではないでしょうか。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
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中神勇輝(なかがみゆうき)。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。

