【理論と実践】利益はあっても、返済金が多いと?

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令和4年10月29日 病院経営の理論と実践 1630号

■利益はあっても、返済金が多いと?

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

今日は、土曜日です。いつもは仕事ですが、休みを変えて、朝からまったりしていました。

さて、昨日の続きです。

昨日は、借金して建物を建てたり、医療機器を購入した場合は、
返済が必要なので、返済金としてお金が出ていく。

建物を使用して、価値が下がっていく過程の費用は、減価償却費として計上する。
建物を購入する際に借り入れた借金の返済額は、費用という概念で扱われない。

という、ややこしい話を前回書きましたが、
今回は、利益や資産などについて、考えてみます。

利益は、損益計算書という決算書で取り扱われます。

損益計算書はフロー、と言われます。
フローは、「一定期間内」(令和3年度の一年間)に流動するお金。

表し方は、医療法人によって多少、異なるでしょう。

まず収益ですね。

医業収益
保健予防活動
その他医業収入
室料差額収益
保険等査定減
医業外収益

ここまでで収益部分です。
この収益を生み出すために投入されたもの、それが費用です。
色々とあります。

人件費
薬剤費
材料費
委託費
支払い手数料
機器賃貸料
水道光熱費
消耗品費
その他経費
減価償却費

など、ですね。収益から、これらの費用を引いたものが利益になります。

ただ、これで終わりではありません。

この利益から、国に納める消費税や法人税(住民税)などを引いたものが
最終的な、その一年間の活動の結果、手元に残る純粋な利益となります。
(税引き後当期純利益と言います)

では、この利益さえ出ていれば良いか、というと、そうではないです。

ここで出てくるのが、前述の借入金の返済です。

毎年、1億円の利益が出ていても、
毎年、2億円の返済金があるとしたら、
お金は足りなくなります。

ここに、「黒字(利益は出ているのに)倒産」という言葉がある訳です。

では、この借入金という概念は、どこに隠れているのでしょうか?

それが、貸借対照表、ですね。

貸借対照表はストック。
ストックは、過去から現在に至った、「ある一時点」(令和3年度の年度末時点)の資産の貯蔵。

と言われます。

次回、この貸借対照表について考えてみたいと思います。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。

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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝と申します。今年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ピアノとドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。
(記載内容は、所属する医療機関の発言でなく個人の意見です)