【理論と実践】診療報酬制度と医療機関経営

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令和4年11月19日 病院経営の理論と実践 1651号

■診療報酬制度と医療機関の経営

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

突然ですが、病院の経営を考えるにあたって、極めて重要な診療報酬制度について
考えてみたいと思います。

診療報酬制度とは、

・国が、それぞれの診療行為に対して、それぞれ診療報酬の金額(点数)を定める。
・医療機関は、患者に対し行った診療行為を、患者ごとに一枚のレセプトにまとめる。
毎月、レセプトを支払機関に送付する。
・支払機関は、レセプトを受け取り、適切な請求か確認し、妥当であれば、医療機関にお金を送付する。

こんな制度です。
(正確にいうと、保険者にもレセプト情報が行きますが、単純化のため割愛します)

(イラストACより)

よって、医療機関で行われた診療行為が、どの点数に該当するのか。
算定漏れはないか。
適切な請求ができているのか。

こういったことを日々、月々、チェックしているのが医事課です。

よって、この診療報酬点数の「算定要件」や「施設基準」を理解することは、
病院経営の肝です。

まず、「算定要件を守る」とは「定められた要件通りに算定すること」です。

例えば、

・A点数は、B点数と一緒に算定できないので、A点数のみ算定すること
・C点数を算定するときは、カルテに、指導内容を記載すること
・D点数を算定するときは、医師、看護師、薬剤師が共に関わること

など、あげればキリがありません。
不適切な請求があれば、査定(減点)や返戻(レセプト差し戻し)にもあります。

この、あげればキリがない算定要件とにらめっこして、適切な請求を行っています。
2年に一回、その診療報酬の算定要件改定が行われる、病院の一大イベントです。

次に、施設基準とは何か、というと、
ある一定の体制(人員や組織、設備など)を整えていることを書面で証明し、
所轄の機関(厚生局)に届け出ることが求められる制度です。

届出(ある程度の体制を整備する)をしなければ算定できない点数がある、ということです。

よくあるのは、入院基本料・その加算ですね。

・看護師の配置数、
・どのような患者を受け入れているか(重症度)、
・救急車の搬送件数

など、その機能に応じた診療を行っているか、体制を整えているかを見られます。
こちらも同じく、2年に一回、その診療報酬改定で変わります。

この施設基準が非常に重要!
肝も肝、です。

その施設基準について・・・。
少し長くなったので、また今度。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝と申します。今年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ピアノとドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。
(記載内容は、所属する医療機関の発言でなく個人の意見です)