【理論と実践】貸借対照表の負債(流動負債パート2)

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令和4年12月19日 病院経営の理論と実践 1681号

■貸借対照表の負債(流動負債パート2)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

昨日から貸借対照表の負債という勘定科目について確認しております!

今日は、流動負債(1年以内に動く負債)の2回目です。

○未払費用

賃金、支払利息、賃借料など時の経過に依存する継続的な役務給付取引において
既に役務の給付は受けたが、会計期末までに法的にその対価の支払債務が確定していない分の金額

未払「金」との違いは、「継続的」とあるかどうか、ですね。
書いてある通り、賃金は継続して支払い続ける項目です。
その賃金を払っていないとすれば、「未払い費用」で計上する、ということです。

前回、お伝えした「未払金」は、機械の購入などが分かりやすいですね。
機械を購入すれば、病院側の所有物になります。
しかし、代金を払っていないのであれば、未払いのお金になります。

○前受金

医業収益の前受額、その他これに類する前受額

商品を引き渡す前にその商品代金の一部または全額を受け取る「手付金」や「内金」です。
自費検査3回の代金を1回目(提供を終える前)に受け取った場合に該当します。

○預り金

入院預り金など従業員以外の者からの一時的な預り金

書いてある通りですね。
一時的な預かり金です。
お金を受け取った場合、後で本人に返金される場合や、第三者への支払いに充てられる場合があります。

○従業員預り金

源泉徴収税額及び社会保険料などの徴収額等、従業員に関する一時的な預り金

身近な内容ですね。
毎月の給与で徴収されていますが、病院側が搾取?している訳ではありません。
従業員から預かり、代わりに支払ってくれています。

○前受収益

受取利息、賃貸料など時の経過に依存する継続的な役務提供取引に対する前受分のうち未経過分の金額

「継続的」かどうか、鍵ですね。
収益は、商品やサービスの提供が完了した時点で計上されますが、
年度をまたいだ取引について受け取った代金は、当期ではなく次期以降に繰り越されます。
つまり、本来は次期以降に受け取るべき収益を事前に受け取った、ということです。
今期からすると、次期の分を事前に受け取った、ということで、負債に該当します。

○賞与引当金

支給対象期間に基づき定期に支給する従業員賞与に係る引当金

賞与は年2回。
それをピンポイントで、高額な給与を支払うのは、資金調達的に厳しいです。
であれば、毎月、想定額を積み立てていくのが妥当です。
その将来支払う賞与を積み立てている勘定科目なので、負債と言える訳ですね。

○その他の流動負債

仮受金など前掲の科目に属さない債務等であって、1年以内に期限が到来するもの。
ただし、金額の大きいものについては独立の勘定科目を設けて処理することが望ましい。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。