【理論と実践】固定負債って何でしょう?

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令和4年12月20日 病院経営の理論と実践 1682号

■固定負債って何でしょう?

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

本日も貸借対照表の勘定科目です!

固定負債について。
そもそも、流動と固定との違いは、何でしょうか?

負債の返済期間が、1年を超えるか、超えないか、です。

では、1年を超える負債には、どのようなものがあるか、確認していきましょう!

○長期借入金

公庫、事業団、金融機関などの外部からの借入金。
当初の契約において1年を超えて返済期限が到来するもの。

借金といえば、これでしょう。
銀行などから、お金を借りて、建物を建てる。
医療を提供し、利益を出しながら、返済していく。
医療機関の資金調達の方法の多くは、銀行からの借入が多いでしょう。
金額も大きいので、利息が経営に与える影響も大きいです。
適切な利息なのか、ということも含めてチェックしておきたいですね。

○役員従業員長期借入金

役員、従業員からの借入金のうち当初の契約において1年を超えて返済期限が到来するもの

借りる相手が違うだけで、考え方は、前述の通りですね。

○他会計長期借入金

他会計、本部などからの借入金のうち当初の契約において1年を超えて返済期限が到来するもの

同じく然り、です。

○長期未払金

器械、備品など償却資産に対する未払債務(リース契約による債務を含む)のうち支払期間が1年を超えるもの。

資産の項目の「前払金」と似ている勘定科目です。
その逆と言って良いでしょう。
3年かけて使う機械とします。
支払いは、3年後に支払うとします。
この場合、1年目と2年目は、機械は使っているものの、お金を払っていない状況です。
本来、その機械を使うのであれば、支払うべきお金を払っっていないので、負債と考えます。

○退職給付引当金

退職給付に係る会計基準に基づき従業員が提供した労働用益に対して
将来支払われる退職給付に備えて設定される引当金

流動負債で出てきた賞与引当金と似ていますが、対象が退職金ですね。
退職は、毎年2回あるような定期的なものではないです。
医療機関の規模・職員数によっては、退職があまりない病院もあるでしょう。
となると、1年を超えることもあります。
将来起きるであろう退職金について、積み立てておく勘定科目ですね。

○長期前受補助金

施設整備補助金等により取得した償却資産に対応する見返勘定であり、
毎期の減価償却費に対応する部分を取崩した後の未償却残高対応額。

施設整備の取得にはお金がかかります。
その取得の際に、補助金を使用したとします。
その資産は、減価償却(使用・経年劣化による価値の減少)されます。
その資産の未償却残高部分ということですね。
うん。難しい。もう少し勉強します。

○その他の固定負債

前掲の科目に属さない債務等であって、期間が1年を超えるもの。
ただし、金額の大きいものについては独立の勘定科目を設けて処理することが望ましい。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。