【理論と実践】経営理念やビジョンは、3つから構成される

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令和4年12月27日 病院経営の理論と実践 1689号

■経営理念やビジョンは、3つから構成される

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

本日も中小企業白書の学びのシェアです。内容を抜粋しつつ、コメントしていきます。

中小企業経営者の経営力を高める取り組みということで、経営理念・ビジョンについて、です。

めちゃくちゃ大事な内容ですね。

・経営理念・ビジョンとは?

Collins・Porras(1995) のいう「 経 営 理 念・ ビ ジョン」とは?

1コアバリュー
2パーパス
3ミッション

の三つの要素で構成されると説明。

経営理念・ビジョンと経営戦略、経営戦術の関係を示している。

ビジョンとしての

「明確さ」(組織内できちんと理解されていること)
「共有」(組織成員が賛同し、組織に浸透していること)

の二つの条件を提示。

約9割の企業が経営理念・ビジョンを定めている。
明文化していない企業は1割程度である。

→言葉だけ聞くと、当たり前なのですが、当たり前を実行することが極めて難しいです。

「核となる価値」、「目的」、「使命・役割」は何か、言語化できているでしょうか?

この3つを明確にすることがスタート。
そして、それを内外に浸透・共有すること。

まずは、これらの重要性の確認からです。
自法人の状況を振り返ってみたいですね。

・ビジョンの内容

「顧客満足、信頼獲得」を掲げる割合が最も高い。
次いで「社員の幸福」、「社会への貢献・社会的使命」が高い 。

経営理念・ビジョンが明確となっていない。
その結果、目の前の課題に対する経営戦略が 曖昧となっている企業も少なくない 。

6割以上が社会への貢献も経営理念・ビジョンに含んでいる。

→どのような内容をビジョンに含めているでしょうか?
自分の医療法人の内容と比べると、どうでしょうか?
参考になります。

どちらにしても、経営理念・ビジョンが明確になっているかどうかで、職員の働き方が変わる、ということは要チェックです。

なぜ、誰のため、どんな価値を提供したくて働いてるのか、ここがブレてはいけませんね。
目的が大事です。

・複数のステークホルダー

「顧客・取引先」
「社会」
「社員」

といった複数のステークホルダーを意識した経営理念・ビジョンを掲げる企業が多い。

近江商人の「三方よしの精神」に代表されるように、特定の利害関係者ではなく、
企業を取り巻く複数のステークホルダーとの共生を追求した経営理念・ビジョンを掲げる企業が少なくない。

→病院であれば、患者さんが一番です。
しかし、その患者さんと接するのは、職員です。
職員が幸せでないと、患者さんに幸せは提供できません。
そして医療は、医療職だけでは提供できません。
関係の業者の方からの支援も必要です。
それらをひっくるめて、良い関係性を作る!という思いの言語化が大事ですね。

・経営理念・ビジョンと経営判断

感染症下という有事に的確な経営判断を下す基準が求め
られる中で、
経営理念・ビジョンを経営判断のよりどころの一つとしていた。

経営理念・ビジョンを策定した動機・ きっかけについて。
約4割の企業が「事業の継承・経営者の交代」を機に策定したことが分かる。
次いで、「企業規模の拡大・事業内容の変化」、「外部環境の変化」 があげられる。

社内外の変化を機に経営理念・ビジョンを策定した企業は、
会社創業を機に策定した企業に比べ、従業員の統率やモチベーション向上に寄与した機会を実感している。

経営理念・ビジョンの構成要素であるコアバリューとパーパスは普遍的な存在としつつも、
ミッションは達成されるたびに中長期的なサイクルで見直されることが優れた企業の特長。

→経営理念・ビジョンのうち、コアバリューやパーパスはある程度普遍的、
しかし、ミッションは、外部環境・内部環境の変化に合わせて、変わっていく必要があるもの、とあります。

患者さんを含め、ステークホルダーの状況は変わっていきます。

そのターゲットに適した理念・ビジョンになっているか、時折振り返り、そして前を向きたいですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。