【理論と実践】納期遅延を引き起こす製造部門の問題点の整理と対策(中小企業診断士2次試験 事例3)
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令和5年10月14日 病院経営の理論と実践 1981号
■納期遅延を引き起こす製造部門の問題点の整理と対策(中小企業診断士2次試験 事例3)
中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。
中小企業診断士二次試験に向けて、学びをシェアしています。
実際に問題を解いています。
今回は、令和2年度の事例3の第2問より、
「納期遅延を引き起こす製造部門の問題点の整理と対策」です。
1)設問
第2問
C 社の大きな悩みとなっている納期遅延について、以下の設問に答えよ。
(設問 2 )
C 社の製造部門で生じている問題点とその対応策について、それぞれ 60 字 以内で述べよ。
2)公開されている設問の趣旨
納期遅延の発生に影響しているC社製造部門の問題点を整理し、
その解決策を助言する能力を問う問題である。
3)初見の所感
チームによって技術力に差があること、
最終検査で修正や手直しが発生していること、
工程順位や工数見積もりの業務が標準化されていないこと、
材料や工具運搬と歩行など、物に関する無駄な移動が不稼働の要因になっていること、
などは問題点のような気がしますね。
設問1における「弱み」との解答の切り分けが難しいと思います。
4)与件文からの候補の抽出
・生産計画は、製造部長が月次で作成している。
月次生産計画は、営業部の受注情 報、設計担当者の製品仕様情報によって、
納期順にスケジューリングされるが、溶 接・組立工程と研磨工程は加工の難易度などを考慮して
各作業チームの振り分けを行 いスケジューリングされる。
C社の製品については基準となる工程順序や工数見積もりなどの標準化が確立しているとはいえない。
・製造部長は、全社的改善活動のテーマである納期遅延の問題点を把握するため、
作業時間中の作業者の稼働状態を調査した。それによると、不稼働の作業内容としては、
「材料・工具運搬」と「歩行」のモノの移動に関連する作業が多く、
その他作業者間 の「打ち合わせ」、
営業部担当者などとの打ち合わせのための「不在」が多く発生してい た。
5)考察・解答
(1)考察
生産計画についてです。
・個別受注生産が多い中
・スペースが狭い中
月次の生産計画だとスパンが長すぎるかもしれないですね。
納期順のスケジューリングに加えて、
「熟練度が違う作業チーム」という基準(?)での作業振り分けも行うので、
難しい采配になりそうです。
また、工程順序や工数見積もりが標準化されていない点も問題点です。
それを標準化しましょう、という対策は、まず言えそうです。
あとは、不稼働といった無駄な時間があることが納期遅延にはつながっているので、
その部分を稼働させることができれば、製作時間が増え、
納期遅延の解決の一つになりそうです。
材料や工具運搬や歩行など、人やものの移動について、
スケジュールをすることで最適化することが必要です。
打ち合わせや不在については必要最低限にしたいところですね。
打ち合わせをなくす事は現実的ではないです。
設問3の「ICT化」との絡みもあるので、情報共有という点が書きづらいところですが、
標準化を通して打ち合わせ等を削減して作業時間を増やしていくということは
解決策として書けるだろうな、と思いました。
(2)解答
・問題点は、工程順序や工数見積もりが標準化できていない事。
月次の生産計画では需要や工場スペースの有効活用しにくい事。
・対応策は、工程順序等の標準化を行い、 生産計画の最適化を図り、
スペースの有効活用に繋げ、納期遅延を減らす。
6)答え合わせ
「第二次試験過去問題集(TAC)さん」を参考にしています。
(1)振り返り
私が考えた解答は、設問3で使えそうな要素でした。
与件文に、こんな内容がありました。
「複雑な形状など高度な加工技術が必要な製品などの受注内容によって、
製作期間が生産計画をオーバーするなど、
納期の遅延が生じC社の大きな悩みとなっている。」
これは、問題点でしたね。
それで、この問題が生じている製品は、
ビル建築用製品か、モニュメント製品か、どちらなのかを考える必要があります。
与件文に、複雑な形状など高度な加工技術を要するのは、モニュメント製品とあります。
モニュメント製品は、すべての工程で、製作時の理解力や加工技術が必要ですし、
製作に時間がかかることを思うと、
納期だけでなく、製品別・難易度別に適切な生産計画を立案する必要がありそうです。
(2)解答の修正
問題点は、与件文の通りです。
「複雑な形状など高度な加工技術が必要な製品などの受注内容によって、
製作期間が生産計画をオーバーすること」
その解決策として、
「納期だけでなく、製品別・難易度別に適切な生産計画を立案し、
複雑・高度な加工技術を要する製品は余裕を持った製作期間の設定を行う」
が良さそうです。
7)終わりに
納期だけで、生産計画を決める、というのは、視点が少ない、ということでしょう。
納期や工程の難しさなど、多角的な視点で最適化を図る必要がありますね。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。結果待ち。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。次は2次試験)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。