【理論と実践】地域包括医療病棟入院料と地域包括ケア病棟入院料(令和6年度診療報酬改定)

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令和6年2月26日 病院経営の理論と実践 2115号
■地域包括医療病棟入院料と地域包括ケア病棟入院料(令和6年度診療報酬改定)
中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

【はじめに】

2月14日に、診療報酬改定の答申の発表がありました。
・急性期の厳格化と高齢者救急医療の受け入れ態勢の整備
・基本診療に対する賃上げ分の上乗せ
・負担軽減や連携を促進する取り組み・DX化の評価
・感染対策の労力を補填する加算
・生活や食事を支え、改善するための多職種の協働、地域との連携
を推進するために、新規点数の設定、既存点数の是正が加わったと感じます。
これらを踏まえて、個別改定項目を見ていく必要があります。

【本日の項目】

■地域包括医療病棟入院料と地域包括ケア病棟入院料

地域包括医療病棟入院料は、基本点数が3050点であり、
地域包括ケア病棟(「1」で、2838点 )と比べると、212点高い点数設定です。
その他にも種々の加算があります。
人数配置・基準によって、点数が異なりますので、全部でなく、一部抜粋です。
詳細や施設基準については、答申をご覧ください。

■地域包括医療病棟入院料の点数

・地域包括医療病棟入院料 3050点
・初期加算 150点
・看護補助体制加算(25対1看護補助体制加算 看護補助者5割以上) 240点
・夜間看護補助体制加算(夜間100対1看護補助体制加算)105点
・夜間看護体制加算 71点
・看護補助体制充実加算1 25点
・看護職員夜間12対1配置加算1 110点
在院日数も90日まで同じ点数で算定できるため、
地域包括ケア病棟よりも単価が高くなる可能性があります。
幅は、だいたい3500点から3700点になりそうです。

■地域包括ケア病棟入院料(1)の点数

・地域包括ケア病棟入院料1 2838点
・看護職員配置加算 150点
・看護補助者配置加算 160点、または 看護補助体制充実加算 165点
・急性期患者支援病床初期加算 50点から250点
・在宅患者支援病床初期加算 400点または500点
幅は、だいたい3150点から3300点ぐらいでしょう。

【所感】

地域包括医療病棟入院料の方が、点数は高くなりそうですが、
気になっているのは、以下の通りです。
・今回の入院の包括範囲について、どの程度まで出来高で請求できるのか?
・急性期一般入院料1からの転倒時に、在宅復帰率に入るかどうか?
地域包括ケア病棟とある程度同等の使い方、例えば、ポストアキュート機能も残され、
求められる医療機能・人員配置が可能であれば、
地域包括ケア病棟からの転換も十分考えられますね。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
2023年、医療経営士1級に合格!
2023年、中小企業診断士の1次試験の2次試験は突破、次は登録。
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。