【理論と実践】社労士試験の学び(16)(前編)年休は「承認」がいらない? 時季指定と時季変更権

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令和8年11月9日 医療・介護経営の理論と実践 3099号

■社労士試験の学び(16)(前編)年休は「承認」がいらない? 時季指定と時季変更権

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こんにちは。中神です。

「有給休暇は会社の承認をもらわないと取れない」と思っていませんか。

今回はそこを確認します。

■年休は労働者が時季を指定する権利(第39条第5項)

使用者は、年休を労働者が請求する時季に与えなければなりません。
この「請求」は、休む日を指定する時季指定権のことです。
ただし、指定された時季に休まれると事業の正常な運営を妨げる場合に限り、
使用者は別の時季に変えてもらうことができます。

これが時季変更権です。

代表的な判例が白石営林署事件です。

年休の権利は、6か月継続勤務・8割以上出勤という要件を満たせば
法律上当然に発生します。労働者が時季を指定すれば、
使用者が時季変更権を行使しない限りその日は年休になるので、
使用者の承認は不要です。

また、休暇をどう使うかは労働者の自由です。

ただし、職場で一斉に年休を取って業務を止める一斉休暇闘争は、
年休に名を借りたストライキなので、そもそも年休ではありません。

なお、弘前電報電話局事件では、使用者が代わりの勤務者を確保するなどの
配慮をせずに時季変更権を行使したことが無効とされました。

■押さえておきたい周辺ルール

・年休は労働義務がある日に、その義務をなくすものです。
そのため、休日・育児休業期間中・休職期間中には取得できません。

・年休の買上げを予約して休ませないのは違法です。
ただし、法定を上回る日数や、時効で消える分を買い取るのは差し支えありません。労使の合意次第です。

・管理監督者など第41条の人にも年休は適用されます。

・年休を取った人への賃金減額などの不利益取扱いは禁止です(附則第136条)。ただし罰則はありません。

・時間単位の請求を日単位に変える(またはその逆)のは時季変更に当たらず、認められません。

間違えたところこそ、次の得点源に。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝(なかがみゆうき)。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。

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