【理論と実践】医療経営の最適化:データに基づく病院パフォーマンス分析
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令和7年3月4日 医療・介護経営の理論と実践 2487号
■医療経営の最適化:データに基づく病院パフォーマンス分析
中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。
■収益構造を分析することでみえること
収益が不足しているのか、単価が低いのか、薬剤の持ち出しが多いのか、
いろいろな要素で、収支の分析を行う必要があります。
大きく影響している要素が見えれば、そこにアプローチすることができます。
例えば、投薬や注射による薬剤使用(持ち出し分)が多いとします。
がん治療薬の割合が高い場合は、対応が難しい側面があります。
抗生剤の使用傾向については検討の余地があります。
抗生剤について、他院と比較して投与期間が長いことが分かれば、
先発品を使っているのであれば単価の高さ、
また、使用期間の長さが課題として考えられます。
必要性に応じた処方である場合は、適切なDPCコーディングの確認が重要です。
■入院診療と分析項目
入院診療についても考えてみましょう。
適切な加算取得ができているか、
症例数のうち、予定と緊急の割合はどの程度か、
見える化と分析が必要で、特に予定(手術)をいかに増やすかが重要です。
期間II超えの症例についても要チェックです。
手術単価の上昇、高い日当円、多い症例数、短い在院日数などは、
経営診断の重要な指標です。
地域包括ケア病棟であれば、病棟への直入率や、
急性期から地域包括ケアへの転棟率も見ておきたい領域です。
■外来診療と分析項目
病院における患者層と、クリニックにおける患者層の違いを
知っておく必要があります。
仮に、診療日数が多すぎる場合、本来、クリニックで見るような
診療密度の少ない(診察と指導、投薬のみ)患者の割合が
多くなっている可能性があります。
病院ならではの処置、手術、検査、画像診断などの患者の割合を
増やしていくことが機能・役割として適切と言えます。
初診割合、診療日数、患者(診療密度の多・少)の割合について、
紹介・逆紹介データと併せて分析することが重要です。
今後、ますますデータに基づく病院パフォーマンス分析・向上が求められますね。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。
◇病院経営の見える化について公開講座(動画)の講師をする機会を頂きました。感謝(^_^)
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この記事を書いたのは、こんな人。
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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
中小企業診断士(登録申請中)、医療経営士1級。
趣味は、マラソン、ドラム、家庭菜園、筋トレ(HIIT)、読書。