【1004】学び(MBA)と知識(介護報酬)と現場(経営改善)と広報(ニーズに合致した情報伝達)

日々の学びや気づきを言語化し、行動を変え、未来を変える一助に。

今日は祝日、午前中は、いかがお過ごしでしたしょうか。

今回は「病院羅針盤」の1月号です。

病院羅針盤

https://www.e-sanro.net/magazine_iryo/rashinban/k20210115.html

その巻頭言の言葉の一部、

「新型コロナをきっかけに贅肉を削ぎ落とし、筋肉質で強靭な組織作りをすることです」

とても共感しました。今こそ逆境に強い組織を作るべきだと思います。

今回は、目次を見て、目に止まったのは、

・病院経営を担う、組織を動かす求められる人材像
・2021年度介護報酬改定を見据えた介護経営
・組織活性化と経営改善の効果
(分析指標の可視化、共有化による経営改善に向けた診療へのアプローチについて)
・病院と地域をつなぐ病院広報

です。見ていきたいと思います。

「病院経営を担う、組織を動かす求められる人材像」の最初の記事にありましたが、
産学連携や医工連携等により医療と産業が結びつくこと、
そしてニューノーマルとなる「非接触テレワーク」にどのように対応していくのか、
冒頭にあったような、贅肉を削ぎ落とし、組織を変化、強化する時代だと感じます。

1、患者、医療者、地域に笑顔をもたらすために

ビジネススクールから得られた学習内容等について紹介されていました。

基礎知識
論理的思考
意思決定
実行
新規事業の企画立案、演習
医療現場での展開

といったタイトルが上げられていました。

医療者は、それぞれの専門的なスキルは学びますが、経営手法について学ぶ機会は少ないです。

経営的な部分の弱点を、総合的に学び、そして現場に生かしていく、
このプロセスは非常に大事だと思います。

どうしても、その現場の感覚や、先輩がしてきた方法に左右されがちです。
MBAという学びの場を通して、他の業界、他の病院の医療者と知り合うことによって、
客観的な視点で自分たちを見ることもできます。
外とのつながりがある人材は極めて重要です。

2、医療機関を取り巻く環境が大きく変化する中で求められる人材、スキル、能力

人、モノ、カネは、よく聞きます。それらを動かすための「情報」、
そして、組織運営の全体最適化するために「仕組み」作り、この5つを経営資源と考える、
という表現が印象的でした。

昔から、「人、モノ、金」というのは聞きますが、
「情報」という概念がもう必須になってるなぁ、と思います。

個人によるスキルは、継続性がありませんので、いかに仕組み化するのか、
ということがとても大事ですね。

知識をうまく活用していくにあたって、MBAで体系的に学び、
その知識を武器として経営に取り組む、病院での業務に結びつける、というところまで
つなげなければ無意味ですよね。

体系的に学ぶことも大事ですし、また、病院の課題にぶち当たって、
その項目について、より深掘りしていくということもあります。

どちらにしても、問題意識を持って学ぶことがとても大事だと思いますね。
どれだけ知識を蓄えたとしても、問題意識がなければ、ただの知識ですし、
どれだけ問題意識があったとしても、知識がなければ解決はできません。

両方あっての学びであり、成長と感じます。

3、2021年度介護報酬改定を見据えた介護経営

医療と介護は、切り離せませんから、医療系の人も注目すべきですね。

介護報酬改定に向けた基本的な視点として、5つ紹介されています。

感染症や災害への対応力強化
地域包括ケアシステムの推進
自立支援、重症化防止の取り組みの推進
介護人材の確保、介護現場の革新
制度の安定性、持続可能性の確保

とあります。

その中で、コロナの感染症や災害への対応力強化は、欠かせない点ですね。

その中、通所型サービスや訪問型サービスを中心とした在宅介護サービスが利用されにくくなり、
国の政策とは逆行することになってしまいました。
今後、コロナを拒否するのではなく、共存・・・、付き合っていくにはどうすれば良いか、
という視点が大事ですね。

特に心に残った内容は、

「医療側も積極的に介護報酬改定の流れを理解し、まずは自分の法人の介護サービスから変えていく、
あるいは積極的に地域に出て、地域の在宅介護のサービスの変革に協力していく、
という姿勢がこれから求められていくのである」

という内容です。筒井孝子さんの地域包括ケアシステムの構築に関する本を読みましたが、
まさにこの視点が重要だとあらためて感じました。

以前の読書記事は、こちらです。

https://wakuwaku-kokoro.net/2021/02/post-2069/

医療機関側から、介護の現場に寄り添う、という意思や行動がなければ
地域包括ケアシステムは進まないと思います。

4、組織活性化と経営改善の効果

個人的に気になった記事は、組織活性化と経営改善の効果ですね。

私は仕事柄、データを扱うことが多いので、興味深い内容です。

指標を複数かかげて、KGI(キーゴールインディケーター)(最終目標)と、
KPI(キーパフォーマンスインディケーター)を設定し、
面接や定例会議等で、関係者と共有し、アプローチしていた、ということですね。

病床稼働状況、疾患別地シェア、取り扱い疾患数ランキング、入院期間Ⅱのベンチマーク、
診療材料薬剤費の改善などの取り組みです。参考にしたいですね。

そこで大事なのは、「なぜそれをするのか」ということの意味付けをどれだけ職員に伝えられるか。
という点ですよね。

ゴール

5、登録医へのアンケート調査から分かった広報活動改善

興味深いです。

ホームページの利用状況をチェックすると、4割弱であったことや、
Facebook公式ページの利用者が1割弱であったこと。

また、訪問活動において、知りたい情報として、
診療科やスタッフに関する情報や、各診療科の治療内容、紹介した患者さんの情報
トップ3だったということで、参考になります。

何を知りたいのか、ということに的確に答えなければ、
満足度は上がりませんので、このようなアンケートの情報を共有していただき、有り難いです。

相手のニーズに合致した内容、
方法についても、広報誌、ホームページ、イベント、SNS、メルマガ、色々なツールがありますが、
相手の要望、どんな感じが受け取りやすいのか検討したい。ですね。

中には、アンケート結果を受けて、専用LINE公式アカウントを作成された、
というのは非常に興味深いですね。

また、地域住民向けのオンライン講座を行い、コロナ禍であっても、できる方法を模索する
ことは大事ですし、地域住民だけでなく、潜在患者、救急隊や、子育て世帯向けの広報活動なども
行われているということで、多様な面でアプローチされている、ということが印象的です。

以上、他にも、面白そうな記事はありますが、長くなりますのでこれぐらいにしたいと思います。

役職者の選任について、役職立候補制度というものを取り組まれている病院のこと、
リーダーの育て方として「任せる、任せて失敗させる」いうこと、
SDGsの導入について取り組まれている病院のこと、
業務調査アプリケーション「MIERU」で直接業務と間接業務の割合を調査すること。

など、タイトルだけ見ても、興味深い、参考になりそうな内容がたくさんです。
詳細は、冊子をご覧ください。

以上です(^_^)v

今後ともよろしくお願いいたします!

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