【理論と実践】病院と診療所(クリニック)の連携のあり方・方法

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令和5年8月7日 病院経営の理論と実践 1912号

■病院と診療所(クリニック)の連携のあり方・方法

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

〜今日のテーマ〜

本日の内容は、

「病院と診療所(クリニック)の連携のあり方・方法」

について。

病院は診療所(クリニック)から紹介を受けて、重症患者等を診療し、
手術・治療後の経過や日常的な診療の担い手は、診療所へ逆紹介(戻す)をする、
ということが一般的な流れになりつつあります。

病院と診療所、お互いの機能に合わせて患者が行き来をすることが、病診連携です。

病院完結型でなく、地域完結型の医療です。
囲い込みでなく、医療機関にとっても、患者さんにとっても、WIN – WIN です。

その一方、診療情報提供書を書いたり、患者さんに説明・理解いただくのが大変で、
逆紹介がなかなか進まず、その結果、囲い込む、というようになることもあると思います。

ただ、地域のかかりつけ的な役割を担っている中小病院は、
患者を継続的に見ざるを得ないこともあると思いますので、地域の特性や機能に応じて最適な形を目指したいものです。

「紹介を受けた患者を戻していく」

言葉で言うのは簡単ですが、その程度は、地域によって異なります。

真の地域医療連携とは何か、どのような取り組みが考えられるか考えてみます。

例えば、地域医療支援病院といっても、体制や数字が整っていても、地域連携の取り組みには差があるでしょう。

・顔の見える関係づくり

病院の地域連携室のスタッフと診療所の医師との関係性づくりだけでなく、
診療所の医師間(クリニック同士)の連携を進めるような症例検討会・交流会も有効です。

・渉外・外に出ていくための体制づくり

自前で育成するのは、大変です。
人がいません。どうすれば、体制を作ることができるのか?
例えば、製薬会社のMRさんの中途採用があります。
最初は、院長と副院長と一緒に行くなど、関係性を作っていくことも有効です。

・病院と診療所の機能の棲み分け

地域包括ケアシステムの観点で言えば、
診療所は、小回りが効きやすいことが多いので、
かかりつけ医、在宅診療といった1対1の関係性を作りやすいです。

病院はバックベッド、という関係性を作ります。
一部、必要な在宅診療を行なっていくことで、診療所の不足部分をカバーします。

必要時、短期入所療養介護で、医療的なケアを中心としたサービス提供も考えられます。

・情報共有の仕組みづくり

電子カルテの情報の一部共有(紹介された患者に限る)といったことで、
一貫した治療につなげる、という方法もあります。

まとめます。

様々な取り組みがあります。
何を優先的に実施すれば良いでしょうか。

・地域における自法人の価値観(存在意義)を言語化する。

・その実現のために必要なものは何か?
地域にとっての課題は何か?
を明確にする。(現状把握)

・そして、費用対効果の高いものから実施する。

未来を見据えつつ、今の行動を積み重ねていくことが求められますね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。