【理論と実践】納期遅延の対策に有効な社内の IT 活用(中小企業診断士2次試験 事例3)
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令和5年10月15日 病院経営の理論と実践 1982号
■納期遅延の対策に有効な社内の IT 活用(中小企業診断士2次試験 事例3)
中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。
中小企業診断士二次試験に向けて、学びをシェアしています。
実際に問題を解いています。
今回は、令和2年度の事例3の第3問より、
「納期遅延の対策に有効な社内の IT 活用」です。
1)設問
第3問(配点 20 点)
C 社社長は、納期遅延対策として社内のIT化を考えている。
C 社の IT 活用について、中小企業診断士としてどのように助言するか、120 字以内で述べよ。
2)公開されている設問の趣旨
C 社の納期遅延の対策に有効な社内のIT活用について、助言する能力を問う問題である。
3)初見の所感
DRINKの視点で、助言できそうです。
以下の頭文字です。
データベース化
リアルタイム
一元化
ネットワーク化
共有化
社外との情報共有に使えそうです。
また、進捗管理・余力管理も課題でしょう。
グループウェアを使って、打ち合わせの効率化、不在の解消ができないか?
4)与件文からの候補の抽出
・C 社では、全社的な改善活動として「納期遅延の根絶」を掲げ、
製作プロセスを含む業務プロセス全体の見直しを進めている。
また、その対策の支援システムとしてIT化も検討している。
・モニュメント製品は、デザイナーの立ち会いの下、最終検査が行われ、
この際デザイナーの指示によって製品に修整や手直しが生じる場合がある。
・その他作業者間 の「打ち合わせ」、
営業部担当者などとの打ち合わせのための「不在」が多く発生してい た。
5)考察・解答
(1)考察
納期遅延対策に必要な社内の情報を何でしょうか?
そもそも納期遅延が起きている要因は、
「不十分な標準化」や「製作開始前まで承認プロセスの不備」、「不稼動」です。
まず、不十分な標準化については、
基準となる工程順序や工数見積もりを標準化し、全体で共有できるように社内研修、
社内グループウェアを活用してみてはどうでしょうか。
次に、承認プロセスが早くなるために必要なことは、
仕様変更や図面変更が起きないようにすること、
イメージのすり合わせに時間をかけないこと、
製作段階での打ち合わせを減らすこと、です。
社外との打ち合わせでは、
仕様や図面についてリアルタイムでの情報共有ができるようにインフラを整備したり、
3次元CAD を新規購入し、イメージ共有を早期にすることが良さそうです。
最後に、不稼動についてです。
社内での打ち合わせや不在は、もったいないです。
同じく、製造部と営業部で、顧客とのやりとりについて共有する仕組みを構築し、
打ち合わせや不在の時間を最低限にしたいところです。
(2)解答
工程順序や工数見積もりの標準化、全体共有のためグループウェアの導入。
仕様や図面はリアルタイムの情報共有のためのインフラ整備、
3D CAD 導入でイメージ共有し承認プロセス早期化。
製造部と営業部で顧客とのやりとりを共有する仕組み化。
納期を早める。
6)答え合わせ
「第二次試験過去問題集(TAC)さん」を参考にしています。
(1)振り返り
まず、単なるIT化でなく、IT活用内容に関する助言です。
ちゃんと、「ITの活用」にまで言及できていたか、チェックですね。
与件文の最後に、
「新たな製品の着手によって、作業途中の加工物の移動などを強いられている」 とあります。
また、納期遅延の分析について、「不稼動」という指摘がありました。
その指摘事項の中で、モノの移動に関連する作業に無駄が生じていそうです。
無駄な移動を生じさせている要因は何でしょうか?
工程順序、つまり作業着手の順番について基準を設定するすることで、
無駄なモノの移動を防ぐことができそうです。
また、工数の見積もりという言葉もありましたが、そもそも工数とは何でしょうか。
仕事量の全体を表す尺度で、仕事を1人の作業者で遂行するに要する時間、とのことです。
一人あたり作業時間のことですね。
一人あたりの作業時間の基準がなければ、一定した計画を作ることができませんので、
基準を作る必要がありそうです。
打ち合わせについても課題になっていますね。
どうすればITを使って打ち合わせを減らせるか、という視点が重要です。
生産情報について、営業部と製造部が共有しておく、というのは必要と思います。
(2)解答の修正
「工程順序や工数見積もりの標準化により、基準を作成。
基準に基づいた生産計画を作成するシステム導入。
作業状況や生産状況を共有して、打ち合わせを減らす。」
といった内容が模範解答の骨子でしたね。
7)終わりに
なるほど!という感じでした。
標準化からの基準作成、という表現はできなかったので、勉強になりました。
基準を作成した後、IT活用にどのようにつなげていくか悩みましたが、
基準ができればシステマチックに計画(システム化)を立てやすくなりますので、その点は言及できそうです。
上記により、作業途中での加工物の無駄な移動を無くすことで効率化できます。
また、製造部や営業部で共有することは言及できましたので、良しとしておきます。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。
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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験。結果待ち。
(2023年、中小企業診断士の1次試験は無事通過。次は2次試験)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。