【1201】病院事務職員の育成(医事業務202108)
日々の学びや気づきを言語化し、行動を変え、未来を変える一助に。
今日は「医事業務(2021.08.01.15)」の記事で、
事務職員について取り上げられていましたので、気になる内容を紹介してみたいと思います。
【病院の取り組み】
以前、講演をお聞きし、その後、機会があり、
参加したFacebookグループ(病院事務の知恵袋)でモデレーターの藤井さんの記事から。
谷田病院の「経営力を身につけた事務職員の育成」という記事です。
大きく3つです。
・ジョブローテーション(定期的な部署異動)
・OffーJT(座学の勉強会)
・OJT(事務長同行)
●ジョブローテーション(定期的な部署異動)
「全員事務長宣言!」ということで、
事務職員を各部署ローテーションで回すなど、計画立てて行われています。
育てた部署からすれば、その職員を他の部署に行かせたくない、という気持ちもありますし、
また、ものになるのに時間がかかるからやりたくない、ということもあるでしょう。
そんな中、このローテーションがどのように行われているのか、
どのようなメリットがあるのか、気になります。
業務の慣れについては、
1〜2ヶ月もすれば落ち着くようです(多少のミスはあっても業務遂行に問題なし!)。
それどころか、引き継ぎを通して仕事の効率化が図れる。
自分以外にも、同じ業務をできる人(ピンチヒッター)がいる安心感。
といったメリットもあるようですね。なるほど!です。
業務は、医事課での受付や請求業務、総務課での庶務経理、IT広報、総務等、
マネジメント研修も行い、6年から10年かけてマネジメントレベルを上げていく、
ということです。
●OffーJT(座学の勉強会)
座学の勉強会は、ただ聞くだけではなくて、自分で発表するという時間を作っているみたいですね。
これは、大事です。人に教えることは、自分の方がより学びになる、というのはよくある話です。
また、事務長のコンピテンシー、という内容での講義もあるようです。
これは、聞かないとなかなか分かりません。
勉強会は、院外に公開されているものもあり、これは良い緊張感と経験値が得られそうです。
●OJT(事務長同行)
目的の一つは、暗黙知の共有。
事務長がどのような仕事をしているのか、
同席して感じてもらう、知ってもらう、
また、道中の部下とのコミニュケーションにもつながります。
大事な3つの取り組み、と思いました。
その他の病院の取り組みとして、
リカレント教育(生涯学習の視点を持つこと)、
求職者が知りたい情報、採用コンテンツ作り、
医療体験デイ、離職率低下の取り組み、メンターサポート制度など、
いろいろな病院で取り組まれている内容が紹介されていました。
事務職員を育てよう、という思いを感じます。
そういう組織体制をとれる力、組織風土が素晴らしいですよね。
組織風土、体制の変革はまた難しいですが、
そういった取り組みをしている病院がある、
ということを共有することがスタートかもしれません・・・。
【教育機関の取り組み】
その他の記事としては、
「病院事務員を育てる」大学等での取り組みやカリキュラムの紹介。
未来の医療事務職を排出する教育機関として、
川崎医療福祉大学や、高崎健康福祉大学、東京保育医療秘書専門学校が紹介されていました。
就職に向けたプログラム、学科の特徴、医療機関への就職実績や課題、
教育方針カリキュラムの特徴、
病院と大学のwin-winの採用に向けた取り組み、
即戦力になれる学生の育成、卒業生の活躍、などいろいろ紹介されてました。
【その他の取り組み】
また、人材を守る離職防止術、コミュニケーション、人事考課制度のこともありました。
離職するかどうかの大きな要素は、職場のコミュニケーション、
「ここにいたい」と感じてもらえる良い職場を作ることが大事。
相談しやすかったり、気にかけてくれる職場だったり、前向きな言葉が多い職場が良い、
ということです。
病院事務職員といえば、資格がなくてもできる仕事、給料も安い、
という扱いが多いと思いますが、
事務職員こそ、マネジメントという病院を切り盛りできる存在として確立していきたい、
と思いますね。
では、また明日(^_^)v
テーマについて、ご要望あれば、コメントをどうぞ。