【1445】DPC請求の仕組み

~病院職員が、安心して、仕事の生産性高く、充実して働ける未来の一助へ~

中神勇輝です!

1445日目。「病院経営の理論と実践塾」より、日々の学びや気づきをお知らせします(^_^)

しばらく医療経営士の試験対策も兼ねて、長英一郎さん作成の医療経営士1級の予想問題集より学びをシェアします。

(こちらは旧年度版です。最新版は、以下からどうぞ。)

今日のテーマは「DPC請求の仕組み」について。

DPCの請求には、大きく2つあります。

それは、

出来高で請求できる分と、

包括で請求する分です。

まず、出来高で請求できる分について。

いわゆるドクターフィー、というものですね。
あと、食事代です。

手術や、1000点以上の処置、一部の検査(内視鏡検査など)、比較的高額な治療は、出来高で請求します。

もし、全て包括されてしまうとすれば、必要な医療を行えば行うほどに、病院のコストのみ増え、継続的な医療の提供が困難になります。
出来高部分をしっかり請求することは極めて重要です。

次に、包括で請求する分です。

DPC制度の肝です。しかし、ややこしい部分です。

包括されるのは、入院基本料や投薬や注射、大半の検査、画像撮影などです。

無限と言える疾患を細かく分けて、その疾患ごとの医療資源投入量のデータをもとに制度化されているのがDPC制度です。
疾患、医療資源投入量に応じて、包括点数(報酬額)を決めています。

入院期間が3つに分かれており、期間1が高く、期間2、3と下がっていきます。
医療資源の投入量が多いほど、点数が高くなります。
入院初期の方がより多くの治療が必要な場合が多いです。
よって、入院期間1は最も高いです。
入院期間2は、全国平均的な在院日数です。
基本的な施策は、入院期間を短く、新しい入院患者を増やす、というのが基本です。

その診療報酬の点数に対し、病院で届け出をしている施設基準、効率性係数や複雑性係数といった実績面を考慮した係数を掛けて、点数が最終決定します。

そのため、同じ疾患を診療しても、病院によって請求金額が変わるのは、このためです。

より質の良い医療、設備を整えることで、病院にとってインセンティブが生じます。
疾患の全国データから点数が決まる。
そして、医療サービスの質向上にもつながる制度が、DPC制度、と言えますね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝と申します。今年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ピアノとドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。
(記載内容は、所属する医療機関の発言でなく個人の意見です)