【理論と実践】認知症ケア加算の見直し(令和6年度診療報酬改定)

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令和6年2月19日 病院経営の理論と実践 2108号

■認知症ケア加算の見直し(令和6年度診療報酬改定)

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

【はじめに】

2月14日に、診療報酬改定の答申の発表がありました。

・急性期の厳格化と高齢者救急医療の受け入れ態勢の整備
・基本診療に対する賃上げ分の上乗せ
・負担軽減や連携を促進する取り組み・DX化の評価
・感染対策の労力を補填する加算
・生活や食事を支え、改善するための多職種の協働、地域との連携

を推進するために、新規点数の設定、既存点数の是正が加わったと感じます。

これらを踏まえて、個別改定項目を見ていく必要があります。

【本日の項目】

認知症ケア加算の見直しについて、確認してみましょう。

■具体的な改定内容

認知症ケア加算2で見てみると、

イ 14日以内の期間 112点(12点アップ)
ロ 15日以上の期間 28点(3点アップ)
イ 14日以内の期間 112点の4/10(約15点マイナス)身体拘束の場合
ロ 15日以上の期間 28点の4/10(約4点マイナス)身体拘束の場合

といったように、
身体的拘束を実施しなかった日及び実施した日の点数が見直しされています。

認知症ケア加算を算定した場合は、
せん妄ハイリスク患者ケア加算の算定は不可です。
この分が、基本の報酬に上乗せされたと考えられます。

ちなみに、せん妄ハイリスク患者ケア加算は、入院中に1回100点です。

■狙い・ポイント

身体的拘束を実施した日は、
所定点数の「100分の40」に相当する点数により算定する、とあります。
以前は4割減でしたが、今回の改定では、6割減です。

毎日算定する点数ですから、その影響がとても大きいことは明白です。

また、身体拘束をしない取り組みについては、
入院基本料の部分でも基準に入ってきています。

それだけ、身体抑制によるADLの低下を防ぎ、
自宅への復帰を推進したい、という現れでしょう。

それは、リハや栄養、口腔等の多職種での連携の推進からも感じられますね。

どのように対応していくか、準備が必要ですね。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。

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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
2023年、医療経営士1級に合格!
2023年、中小企業診断士の1次試験の2次試験は突破、次は登録。
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。