【理論と実践】医療DXの推進の関連項目(令和6年度診療報酬改定)
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令和6年3月22日 病院経営の理論と実践 2140号
■医療DXの推進の関連項目(令和6年度診療報酬改定)
中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。
【はじめに】
令和6年度の診療報酬改定対応に奔走されている医療機関が多いことでしょう。
私もその一人です。
・急性期の厳格化と高齢者救急医療の受け入れ態勢の整備
・基本診療に対する賃上げ分の上乗せ
・負担軽減や連携を促進する取り組み・DX化の評価
・感染対策の労力を補填する加算
・生活や食事を支え、改善するための多職種の協働、地域との連携
を推進するために、新規点数の設定、既存点数の是正が加わったと感じます。
森(全体)を見て、木(個別項目)を見ていく必要があります。
【本日の項目】
医療DXの推進ということで、関連する項目を確認してみます。
1、医療情報取得加算
マイナ保険証の利用による効率的な情報の取得は1点となり、
3月に1回に限り再診時においても評価。
2、医療DX推進体制整備加算
マイナ保険証の診察室等での活用、電子処方箋及び電子カルテ情報共有サービスの整備が要件。
また、令和6年10月からマイナ保険証の利用率が施設要件として適応される。
・電子処方箋システム(体制整備加算ではR7年3月まで経過措置)
・電子カルテ情報共有サービス(体制整備加算ではR7年9月まで経過措置)
3、在宅医療DX情報活用加算
マイナ保険証による情報を用いた訪問診療計画の立案による質の高い在宅診療を推進。
4、急性期充実体制加算など
救急現場への導入を要件化。
(3) 24時間の救急医療提供として、次のいずれにも該当していること。
ア・イ (略)
ウ 救急時医療情報閲覧機能を有していること。
(経過措置として、令和7年4月1日以降に適用するものとする)
5、遠隔連携診療料や持続陽圧呼吸(CPAP)療法、通院精神療法
1)指定難病患者に対する治療について患者が医師といる場合
情報通信機器を用いた診療(D to Pwith D)が有効であることが示されたことを踏まえ、
治療を目的とする場合の遠隔連携診療料の対象患者に、指定難病患者を追加する。
2)情報通信機器を用いた診療における閉塞性無呼吸症候群に対するCPAP
持続陽圧呼吸(CPAP)療法を実施する際の基準を踏まえ、
情報通信機器を用いた場合の在宅持続陽圧呼吸療法指導管理について、新たな評価を行う。
3)情報通信機器を用いた通院精神療法
「情報通信機器を用いた精神療法に係る指針」を踏まえ、
情報通信機器を用いて通院精神療法を実施した場合について、新たな評価を行う。
(新)通院精神療法 ハ 情報通信機器を用いて行った場合
(1)30分以上(精神保健指定医による場合) 357点
(2)30分未満(精神保健指定医による場合) 274点
6、質の高い訪問診療・訪問看護の確保
在宅医療におけるICTを用いた医療関係職種・介護関係職種等との連携の推進。
【所感】
鍵となるのは、
・マイナ保険証
・電子処方箋
・電子カルテ情報共有サービス
・救急時医療情報閲覧機能
・情報通信機器を用いた診療
ですね。
マイナ保険証を確認する設備、人員体制。
電子処方箋を発行するための情報システムの体制整備、
電子カルテ情報共有サービスを活用できる仕組みづくりなど、
医師などの医療職だけでも、医事課だけでも、情報システム部門だけでも、実現できません。
昨今の改定は、一部署が頑張るだけでは不足します。
組織横断的な取り組みが必要であることを改めて実感しますね。
以上です。では、また明日(^-^)v
(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)
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中神勇輝。地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属。
2023年、医療経営士1級に合格!
2023年、中小企業診断士の1次試験の2次試験は突破、次は登録。
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。