【理論と実践】患者・医療機関の目線から見たオンライン診療の可能性

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令和5年8月3日 病院経営の理論と実践 1908号

■患者・医療機関の目線から見たオンライン診療の可能性

中神勇輝(なかがみゆうき)
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おはようございます。中神です。

〜今日のテーマ〜

本日の内容は、

「患者・医療機関の目線から見たオンライン診療の可能性」

について。

【患者目線】

来院の負担軽減、待ち時間の解消につながる一方、
高齢者は、対応しにくいため、活用範囲が限られることがあります。

現状、紙の処方箋での運用が多く、処方箋を自宅へ発送し、
患者は、処方箋を受け取り、薬局へ行く、という手間が発生します。
薬剤が届くスムーズなプロセスが構築されていないため、
ワンストップで届くサービスが待ち望まれます。

【医療機関目線】

予約制で自由な時間に設定できるため、運用しやすいことや、
在宅患者への活用により、訪問診療の負担を軽減できます。

感染症への対応がしやすく、
クリニック規模であれば、予約から診療、会計まで事務の手続きを簡便にできる可能性もあります。
ただ、病院規模で、電子カルテがオンプレミス型であったり、様々なシステムが複雑に関係している場合に、
逆に事務手続きが煩雑になる可能性もあります。

【オンライン診療で対応できること】

オンライン診療では、対応できる診療科が限定されたり、対応できる疾患は異なります。
コロナ禍でオンライン診療は進んできたと思いますが、
今後、疾患に応じて、医療の質を担保していくことが求められます。
訪問看護と組み合わせたり、検査のみを行う診療車を運用することで(地域の医師会で運用)、
オンライン以外の情報を集める取り組みもあります。

【診療報酬】

また、現状診療報酬の設定が低いため、オンライン診療のみでの運営は困難です。
どのようなアプリを入れるのが良いか、ランニングコストはどの程度か。
コスト(お金、時間の両視点)がかかって導入しにくい割に、診療報酬が低い、というのも事実です。

では、対面診療と比べて診療報酬の点数低いのはなぜでしょうか。
対面診療をすべき(特に初診患者)、という声も要因でしょう。

ただし、診療報酬の設定当時に比べれば、点数も上がってきています。
2024年度の診療報酬改定に向けて、どのような議論が行われるか注目です。

【まとめ】

オンライン診療は、患者目線で見れば、待ち時間も少なく、楽です。
診療体制や自宅のオンライン環境を整備することで、先まで見越したトータルコストは減るかもしれません。

先行事例を参照し、可能性を模索し、準備を進めていく必要はありそうです。

以上です。では、また明日(^-^)v

(当該内容は、私の所属する組織とは一切関係はなく、全ての文責は私個人に属します。)

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この記事を書いたのは、こんな人。
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地方の中小病院に勤務する医事課畑出身の企画部門所属にする医療経営士2級。
名は、中神勇輝。2023年、医療経営士1級を受験予定。
(可能なら中小企業診断士も受験する予定。)
趣味は、ドラムと家庭菜園と筋トレ(HIIT最高!)と読書。