【1128】予算と実績の乖離の見える化(診療データの戦略的活用法)
日々の学びや気づきを言語化し、行動を変え、未来を変える一助に。
今日は、「今すぐできる!診療データの戦略的活用法」(石井 富美さん)のご紹介!
その内容の中でも、予算編成のポイントについて考えてみたいと思います。
【1番のポイント】
・収入見込みと費用の見込みを算出し、妥当性を確認する。
期中にフォローする。
法人全体として、事業計画(既存事業の継続・発展、新規事業の採用の有無)に対し、
どれくらいの収入や費用を見込んでいるのか、
どれくらいなら出せるか(投資できるか)、考えているでしょうか。
以前聞いた言葉で忘れられない言葉があります。
それは、「成り行き任せ経営」という言葉です。
先を見据えることなく、月次の結果に一喜一憂して過ごすのでなく、
予算を立て、計画的に経営していきたいですね。
【3つのアクションポイント】
・収入と費用に、項目を追加する。
・収入は、入院、外来、介護、合計などで分ける。
費用は、人件費、医薬品、その他材料費、委託費、その他経費、合計などで分ける。
・予算と実績の差異の累積をグラフ化する。
現在、予算実績管理の「予算」について、ひな形を作成しています。
収入という区分でグラフを作成していましたが、さらに細かく分類してみようと思い、取りかかりました。
分類を細かくし過ぎてても余計分かりづらいので、シンプルに、
収入は、「外来と入院に分類」し、
費用は、人件費、薬剤費、材料費、外部委託費に加えて、「その他経費を追加」しました。
予算と実績の差異の累積のグラフも作成したので、
5月のデータが分かれば早速入れていき、診療科の先生のご意見もヒアリングしていきたいです。
何事もプロトタイプから始まります。
守破離の「守」は、先達の智恵を模倣するところから始まりますね。
【その他、個人的に気になったトピック】
・予算を作成する目的は、
病院が診療を行うことでどれだけの収入を見込めるのか、
その診療を行うために費用がどれだけかかるのか、
をあらかじめ定めて、その収益を確保するため、である。
・予算作成時は、季節ごとの疾患の変化や稼働日数の影響を考える。
・収入は、単価と患者数で分けて考える。
積み上げ棒グラフで、外来・入院・その他収入、人件費・材料費・その他経費など、
分けて収支の状況を表現する。
・予算と実績の乖離から課題を抽出する。
差異の累積で「0」からの乖離が大きい項目にどのような問題があるかチェックする。
入院収入が少ないのであればなぜか。
収入のうち、診療区分別に見るとどうか。
医薬品が少ないのはなぜか。
人件費が大きいのはなぜか。
予算を立てて、実績を確認し、差異(乖離)をチェックし、問題があれば対策を立てる。
非常にシンプルですが、その仕組みを作り、羅針盤をもって経営に関わっていきたいですね。
以上です。では、また明日(^_^)v
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