【1019】医療サービスの高質化、透明性、訴求に至る戦略構築(医療経営士テキスト)

2021年3月1日

日々の学びや気づきを言語化し、行動を変え、未来を変える一助に。

金曜日ですね。あと半日、ラストスパートです!(私は、明日も半日仕事ですが)

今回は、

医療経営士テキスト「保険外診療/附帯業務」

の最後です。(読書通算959日目)

医療経営士テキスト

https://www.jmpshop.jp/products/list?category_id=124

の最後です。(だいぶ引っ張っていましたが、ようやく終わります)

(1回目) https://wakuwaku-kokoro.net/2020/12/post-1734/

(2回目) https://wakuwaku-kokoro.net/2021/02/medical-management-12-2/

(3回目) https://wakuwaku-kokoro.net/2021/02/medical-management-12-3/

(4回目) https://wakuwaku-kokoro.net/2021/02/medical-management-12-4/

(5回目) https://wakuwaku-kokoro.net/2021/02/medical-management-12-5/

以前の記事は、上記からどうぞ。では、早速、中身に入ります。

今回は、ケーススタディーということで、日本、または海外の事例について紹介されています。

目次は、以下の通りです。

・大阪大学医学部附属病院補完医療外来
・特別医療法人博愛会
・セントラルメディカル倶楽部
・山中温泉医療センター
・アジアにおける先進医療の中心地を目指すシンガポール
・スイスのプライベート・ホスピタル
・デンマークのプライベート・ホスピタル
・バンコク病院メディカルセンター
・米国有力病院における補完代替医療の取り組み
・ケーススタディーにおける総括

気になった内容を紹介していきたいと思います。

1、補完医療外来

まず、大阪大学医学部附属病院では、現代医療だけでは対応しきれない部分を、
補完医療や、代替医療で対応していく、という取り組みをしている、ということです。

西洋医学だけではカバーしきれない全体的なで人体を見る、ということですね。

2、女性特有の疾患への特化

博愛会では、女性特有の疾患が増していく中で、女性専門病院としての道を選択した、
ということで紹介されています。

保険診療に加えて、保険外診療としてリンパ浮腫外来や遺伝子相談外来、
乳房再建のシリコンインプラント術、ピル外来、人間ドックなど。

さらには、附帯業務として、メディカルフィットネスウェルライフという、
会員制でサービスを提供する、ということもされているようですね。

専門性に特化し、保険診療以外で取り組んでいく、というところで
差別化を図ろうとしてますよね。

3、セントラルメディカルクラブ

画像に特化し、また、テーラーメイド医療に対応すべく、
施策を検討している、とのこと。

4、山中温泉医療センター

保険種類に加えて、保険外診療として、点滴療法外来(ビタミン)や、
温泉療法なども、取り組まれている、ということです。

このテキストが作成された当時の内容で、国立病院機構石川病院に統合されることになった、
と書かれていますが、その特徴を生かして、差別化を図ろう、とされています。

「癒しと再生」をテーマに地域医療機関としての「グランドデザイン」を描くこと、
取り組みを情報発信すること、地域や企業に出向いて健康講座を行っていること、
また、日本だけではなく、海外にも発信し、集患を試みる、ということも紹介されていました。

これまでの事例に共通するものとして、
自由診療において、マーケティングが極めて大事ということが分かります。
比較的、高額になりやすい分野にお金を使おうと思えるには、それなりの工夫が必要です。

5、海外の事例(アジア、ヨーロッパ、アメリカ)

日本以外の状況についてです。

まず、シンガポールですね。医療制度として、プライマリーヘルスケアと病院医療から構成されている、
と紹介されています。

メディセーフ   国営の医療積立金制度
メディシールド  低負担で、重大な病気に対する医療費を補助する国の健康保険
メディファンド  医療費を支払うことができない国民のために政府が創設した寄付金
エルダーシールド 高齢者など、介護を必要とする重度障害者に基礎的な金銭的補償を
行う経済的な保険制度等

で運営されている。そして、メディカルツーリズムを行う先進国(シンガポール)としても、
紹介されています。

次に、スイスやデンマークですね。

スイスでは、国民皆保険制度が確立されており、日本と同様の制度、ということですね。
また、自由診療よる医療サービスも提供されている、ということです。
知名度の高い、他のヨーロッパ諸国や中東などの国外からの患者も多く来る病院グループもある、
とのことです。

デンマークでは、社会保障が充実し、世界で1番住みやすい国として知られる国ですが、
それでも、プライベートホスピタルが存在する、ということです。

公的医療における手術待ちが多数ある、ということで、それらの手術待ちの解消として、
プライベートホスピタルが受け持つことになっているようです。
その治療費について国が負担してくれる、というなこともあり、プライベートホスピタルも
進歩成長していった、ということのようです。

その他、バンコクでは、バンコク病院という、欧米並みの水準の医療サービスを提供する
最高水準の医療機関を目指して、市立病院として創設されたものがあること、
外国人患者比率を引き上げるため、外国人患者の集患を積極的に進めていること、
日本の医学部との連携もあること、など紹介されていました。

そして、米国の事例として、補完代替医療など。

ベイビーステップ

6、まとめ

最後、総括として、書かれていたことが印象的です。

これらを読むと、「丁寧に、戦略的に行わなければ、成功はない」と理解できます。

以下が、心に残った内容の一部です。

険外診療を軌道に乗せるには、
何よりも患者を始めとする個人に対するマーケティングが要。

受診者には自費であっても受診するという強いデマンドがある。
このデマンドを強く喚起することが成功の秘訣となる。

費用対効果に求めるレベルが、保険診療とは比べ物にならないほど厳しい。

受診者は、かなり慎重に行動する。

以上の点を考慮すると、診療内容の情報の透明性、信頼性の確保など、
ホスピタリティーとスタッフの接遇の力が重要なポイントとなる。

また、認知度のアップには口コミも重要であり、コミュニティーセンター等の運営により、
それらを活発化させることも考えられる。情報発信も必要。

先進国の医療、最先端の医療、あるいは高級ホテル並みの療養環境を提供し、
事業展開することが必要であり、
海外からの患者を集めるメディカルツーリズムの視点や、
いかに情報を発信するのか、行きたくなる環境を整えるのか、などが、
自由診療におけるできるポイント、だと言える。

上記の通り、高い金額を払ってでも受診したい、と思ってもらえるか、
そのような医療を提供できるのか、環境を整えられるのか、情報発信できるのか、
中途半端な取り組みでは、事業の失敗あるのみ、と思います。

では、また明日(^_^)v

ゴール

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