【980】医療資源の有効活用と地域連携と情報共有(書籍:医療経営士テキスト(上級3)クリニカルパス/地域医療連携(2)所感)

皆さん、こんにちは。中神勇輝です(^_^)

今回で、980目です☆

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では、本日の内容です。

■本日の内容は、以下の本から

「医療経営士テキスト(上級:3)クリニカルパス/地域医療連携(2回め)」

です。(1日1読書952日め)

クリニカルパス/地域医療連携

https://www.jmpshop.jp/products/list?category_id=124

試験用のテキストで通常の書籍と異なるため、ある程度、頭に入れていく必要があるので、
分割して読んでいきます(^_^)

1冊のボリュームにもよりますが、今回は、チャプター1~2章ごとにしますね。

では、読もうと思った目的、心に残った内容、感想などは、こちら(^-^)

■目標、狙い

ゴール

医療経営士1級の合格。

■個人的!要約

医療費の無駄、受診の無駄、検査の無駄、
色々な無駄がありますが、地域との連携、情報共有によって、
限られた地域の医療資源を有効に使えるようになる。

■心に残った内容、感想など

ポイント

こちらのテキストには、4つの章があります。

「地域医療連携の意義」
「医療連携と病院経営」
「クリニカルパスのこれまでとこれから」
「クリニカルパスによる病院マネジメント」

今回は、「医療連携と病院経営」の途中から、です。

1、患者数の減少と、受診回数

10年前から、入院患者数や外来患者数が減少していく、ということが予測されていました。
現在では、コロナ禍で、外来患者数の減少に拍車がかかっていますね。

高齢者の受診動向は(外来患者数、入院患者数ともに)、その数に大きく影響します。
実際、高齢化が進めば進むほどに、外来への通院もしにくくなりますし、
医療費の患者負担も割合も徐々に増えています。

その医療費について、日本における受診回数や検査回数が触れられていて、
日本は、外来の受診回数が多い、ということです。
ちなみに、年間の平均受診回数が、アメリカは年4回、ドイツが年7回ぐらいです。

日本は何回でしょうか。

13回、とのことです。他国と比べると多いですね。

その理由として、同じ検査を、別の医療機関でも二重に行ったり、
同じような問診や診察をしている。これは、無駄ですよね。

その無駄の解消のために、地域連携、情報共有をすることで、
診察の無駄、検査の無駄、医療費の無駄など、色々なものが解消される、でしょうね。

とはいえ、「言うは易し、行うは難し」です。

2、産業の構造改革

労働生産性の低迷について、触れられています。

一時、諸国と比べてもトップクラスだった1人あたりGDPが、
現在では、見る影もありません。
生産性の低さが取り沙汰されてますが、解決できていないのが実態ですよね。

その状況について、生産人口の減少、高齢化だけを理由にしてしまうと、
景気の回復が見込めなくなってしまうため、
そんな状況でも改善する、変化するためにどうすれば良いのか、
変化のための思考を停止してはならない、という言葉が印象的でした。

ほんと、そうですね。

3、社会保障費の増大と、急性期と生活支援との役割分担、医療資源の集約

社会保障費の自然増の3大要因は、
技術進歩、人口高齢化、医療ニーズの増大、と言われます。

社会保障費が増える中で、、消費税率の引き上げにより、
税収を増加させよう、という動きがありましたし、これからもありそうです。
消費税3%から5%、8%、そして、現在は10%と、
徐々に増えていますが、他の国と比べると低率ですね。

先進国諸国の工業製品や食料品の価格は、
高い消費税にも関わらず、日本と変わらない値段、とのことです。
本体価格が安く供給されている、と言えます。

とはいえ、安ければ、それで良いというものではない、と思います。
生産性が低いから値段が高くなるのか、そうであれば、生産性を高くする努力が必要ですし、
質が高いから値段が高くなるのであれば、生産の効率性を高める必要がありますよね。

次は、医療の構造改革です。

先述の通り、少子高齢化だけを医療崩壊の原因とすると、袋小路となる恐れがあります。
人口動態は、どうしようなもないですから、他の要素で対策を考えなければいけません。

医療提供体制の確立が重要であり、医療資源の集約が不可欠ですが、
その戦略も施策も、うまく機能し切れていないのが現状です。
戦略も道筋も明らかになっていないですし、
医療連携が不十分であること、病床機能の未分化があります。

主要国では、医学・医療には、大きな進歩があります。
医療資源の集約化、入院手術から日帰りへといった外来化、
病床の回転率も速くなっています。

医療資源が限られている中で
財源の重点配分について、優先度の高い医療サービスは何か、
ある程度の線引きがされていきます。

今後の医療政策の大きな方向性は、

・病床数の削減
・診療単価の引き上げ
・在院日数の短縮

という医療資源の集約化の3点セットが計画的に実行されていくことでしょう。

日本では、急性期病床と、慢性期病床の割合は、6対4と言われます。

ヨーロッパ諸国では、急性期病床が7割から8割、という状況です。
なぜ、それが成立するのかというと、居住型施設がしっかり整備されていることに
あるようです。

日本はどうでしょうか。

病院に、生活支援が必要な慢性期の患者が多く入院してきた、という状況です。
このため、居住型施設を必要とする社会的ニーズが大きくならなかった、
ということが言えます。

不十分な人配配置、病院数、病床数の量的拡大が限度を超えて
進行してしまっているのが現状ですね。

4、連携のための情報戦略

保険証や、診療の内容等が紙でやりとりされ、診療情報の活用も限定的です。

電子カルテも病院内では活用されても、
他院やクリニックとの共有は、進んでいるのは一部ですよね。

同じ患者でも、1から問診、診察、検査のやり直しにより、
患者の負担や医療者の負担が減りません。

これらの情報が共有できるとしたら、確実に負担軽減ができることは明らかです。

クラウドコンピューティング技術を活用した情報システムは、
今では、だいぶ進んできているように思います。

ヘルスケアの分野でも大きな市場が期待できます。
診療情報の管理、診療報酬の請求業務、医療機器の管理、遠隔医療、在宅医療の推進など、
多方面で開発されています。

患者情報の扱いが難しいところがありますが、
医療情報の管理に伴ういくつかの課題が克服できれば、
その経済効果、省力化の効果方は計り知れない、ですね。

最後に、印象に残った言葉を一つ。

「どこでもMY病院構想」

お恥ずかしいことに、当時(10年前)は、この言葉が
あまり認識に乗っていませんでしたが、今につながっている取り組みですね。

国民に社保障番号を設定して、シームレスな地域連携医療の実現、
レセプト情報等の活用により医療の効率化、など、
現在、まさに、マイナンバー制度の推進で行われていることですね。

■ベイビーステップ

ベイビーステップ

情報を共有する大切さをあらためて認識しました。
医療費増大の歯止めの一つにもなり得ますし、
何より患者や医療者の幸福につながりますね。

前回の内容は、こちらから。

https://wakuwaku-kokoro.net/2021/01/medical-management-3-1/

以上です(^_^)v