【991】継続的に品質を高め、患者に価値を提供する仕組み

今回で、991日です☆

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では、本日の内容です。

■本日の内容は、以下の本から

「医療経営士テキスト(上級:6)医療品質経営(4回め)」

医療品質経営

です。(1日1読書963日め)

https://www.jmpshop.jp/products/list?category_id=124

試験用のテキストで通常の書籍と異なるため、ある程度、頭に入れていく必要があるので、
分割して読んでいきます(^_^)

1冊のボリュームにもよりますが、今回は、チャプター1~2章ごとにしますね。

では、読もうと思った目的、心に残った内容、感想などは、こちら(^-^)

■目標、狙い

ゴール

医療経営士1級の合格。

■個人的!要約

いかに方針を徹底するか。
現場を知るか。振り返り、次につなげられるか。

継続的に品質を高め、患者に価値を提供する仕組み。

それが、品質のマネジメントであり、
認証制度として、ISOシリーズである。

■心に残った内容、感想など

今回は、第5章「医療の質、安全のためのマネジメントシステム」の続きです。

ポイント

1、全員参加の改善

冒頭に、

「プロセスやシステムの改善は、関係者全員の参画で行うべきである。
問題の真の姿は当事者が1番よく知っているからである。」

と書かれていました。メンバー構成、進め方はとても大事ですよね。

全員参加の体制作り、改善手法や考え方の習得など、
職員の意識改革と教育に主眼に置く、その活動の一つがQCサークル、とのことです。

続いて、5S活動も紹介されていましたね。

「整理、整頓、清掃、清潔、しつけ」の5つですが、要するに、

・職場での仕事に必要なものだけが置かれているか?
・いつも同じ場所に置かれているか?
・キレイな状態になっているか?
・保たれているか?
・保たれるように標準化、手順化されているか?

という問いに答えられる活動である、と紹介されており、
その中でも、最初の「整理」について、
「標準があるからこそ、要不要の判断ができる」という一言は、「質の管理に標準は必須」と感じましたね。

2、方針管理

一言でいうと、変化への対応を主眼とする、ということと理解しました。

重要経営指標を設定し、課題達成のために、全組織的な管理システムを構築することが必要であり、
従来の「目標管理」という手法に、
達成手段に対する考察、展開、プロセス管理、年度末の振り返りまでを加えることで、
より達成確率が高くなる、と書かれてあります。

目的や目標、管理項目、そして、目的達成の具体的手段を明確にし、
実行、フォローしていく(振り返る)ことがとても重要ですね。

3、方針管理のポイント

5つの項目で整理されていました。

・方針策定
・各部門・各階層への方針展開
・各部門・各階層への方策展開、さらに具体的な方策の立案
・進捗管理
・原因分析

方針の策定

通常は、中長期計画、組織内外の情勢分析、前年度の反省に基づいて検討していく、
とありました。

何から手を付けたら良いのだろう、という場合に参考になりますね。

その際の注意点として、実際の経営環境も重要課題も考慮されてない
「100年使える方針」の典型が紹介されていて、大変興味深い内容でした。

・品質第一
・トータルコストダウン
・納期遵守100%
・人材育成
・職場の安全確保

これらは、いつでも重要ですし、日常業務でも実現するように考えられていることですから、
今更感がある訳です。

方針展開

いかに組織に周知するか、であり、
トップの方針、組織としての方向性や価値観の共有を図ること、です。

方策展開

具体的に目的や目標実現するための方策に展開すること、
です、これも、とても重要ですよね。

目的の明確化とともに目的の実現手段を決めることがとてつもなく重要ですから、
その方法をについて各個人に任せっきりにしていたから、
今までの目標管理は機能しなかった、とも書かれていました。

各部門、各階層が持つ「資源、力量、能力」に加えて、
各部門の協力体制などについて、すり合わせ、調整をして取り組むからこそ、
年度末に達成率が高くなる、という内容に、「なるほど、そうだ」と思いました。

目標だけ立てて、後は丸投げで、「よろしく」ではなかなかうまくいきません。
そこまで、こだわれるかどうか、がとても大事ですね。

進捗管理

これは、その名の通り、計画通りに進んでいるかどうか、
進んでなければ、遅れを取り戻すのか、縮小、又は遅延のまま進めていくのか、
という確認をすることです。

原因分析

年度末等において、前年度全般を振り返り、深い分析を行い、
得られた教訓を次年度以降に移す、反映させるという重要なところです。

うまくいかなったとすれば、技術なのか、マネジメントシステムなのか、人間力なのか、
その要因を探っていくことがとても重要であり、そうしければまた同じことを繰り返してしまいますね。

3、トップ診断

トップ自らが現場の第一線の従業員と対話を通して、経過の実態を知る機会であり、
きれいにまとめられた報告では見えない真実に触れる機会にもなります。

泥臭い実態の観察、その考察から得られる知見は、やはり重要ですよね。
企画部門として、現場との乖離があってはならない、と自戒します。

方針管理の進捗率については、
総花的に行うのではなく、事例やケースを取り上げて、具体的に検討した形で中間報告を行うのが普通、
とありました。

また、重要経営課題の総合レビューについても、具体的な事例を取り上げていくということが重要ですね。

これも反省で(^-^;
つい数字だけで評価しますが、やはり生の声、実態を聞く、知ることが大事です。

4、日常管理の実態のトップ診断

日常管理の実態をトップ自らが診断することの大事さも書いてありました。

その質問と確認項目の例としては、

・あなたの仕事は、何ですか
・仕事の出来栄えは、どのように判断していますか
・仕事の目的を達成するための手段や手順はありますか
・それらの手段・手順に従って実施した内容について、例をあげて説明してください
・実施事項や結果を管理項目で把握していますか
・管理水準外の事例への対応について聞かせてください
・慢性的な問題について改善活動を計画的に推進していますか

現場とかけ離れた認識を持ち、誤った形で判断するリスクを除くことにもなります。
直接対話の大事さが分かりますね。

5、ISO9000

ISO9000とは何か、というタイトルから、始まります。

ISO9000シリーズは、国際規格。
第三者機関が組織のQMSを認証する制度、ですね。

また、ISO9001を理解するためのポイントが複数、あげられていました。

それは、

・顧客満足
・プロセスアプローチ
・継続的改善
・トップマネジメントの責務
・文書化

以上が、あげられていました。

当たり前ですが、これまで取り上げてきた内容に通ずるものがあります。
今までも、標準化の大事さが言われてきましたが、
品質マネジメントについて、ISO9001によって標準化されたものがあるからこそ、
良い悪いの評価ができて、その先の改善につながる、ということですね。

6、ISO9000の活用

利益とは

経営の目的は、製品やサービスを通して顧客に価値を提供し、
その対価から得られる利益を原資として、この価値提供の再生産サイクルに回すことにある、

とありました。

いろいろな説明はされますが、この書き方は、分かりやすいですし、
利益とは何か、ということについて、医療者にも受け入れやすいのではないでしょうか。

顧客あっての利益であり、経営ですから、顧客に価値を提供し続けることは、とても大事です。
顧客に焦点を当て、良い製品やサービスを提供するための医療技術を日常的に展開し、
達成していくための仕掛け、仕組み化など、形にしていくことがQMSと言えますね。

認証の目的

「ISO9001で国際標準化されたQMSの要求事項モデルを基礎とし、
競争力のある製品やサービスを提供する品質マネジメントシステムを作る」

ということが認証を受ける目的として位置づけとされているようです。

標準化、認証を得ること自体が目的とならないように、
その先の、何を目的としているのか、を意識しなければ形骸化されたものなってしまいますね。

求められるもの

ISO9001で強く求められているのは、

・目標と目標達成の方法を決める
・定めた計画通りに実施する
・実施された結果を確認する
・計画との差異があったら適切な処置を取る

「決める、実施する、確認する」という基本動作の徹底ですよね。
ISOだけでなく、とても大事なことです。

改善する力、伝える力を身につける

サーベイランスという仕組みを活用したり、外圧として第三者機関の審査を利用し、
改善を図っていく、ということですね。

ISO9001は、国際的な力を証明できるものでもあり、
文書化という形を持って、自分のやりたいことや自分の思いを他人に伝える技術を学ばなければならない。

プロセスアプローチ、顧客満足、継続的改善、といった視点で取り組んでいきたいですね。

以上で、テキスト「医療品質経営」は終了です。

学びの多い機会となりました(^-^)v